2023-11-21

メディア・リテラシー教材としてのミルクボーイ・フレームワーク(品評と創作のちがい)

電車に乗っている間にこれ考えていたら、あっという間に目的地に着いてしまった。ミルクボーイのM-1ネタ「コーンフレーク」を下敷きにして漫才ネタを考えてみようという勝手なアクティビティなのだが、あーでもないこーでもないと思考を巡らしているうちに東京から千葉までひとっとび。漫才師への敬意、創作の難しさと面白さを体感するのにお勧めのアクティビティだ。


内海「どうもー、マリコポーロですー。お願いしますー」
​​駒場「お願いしまーす」
(略)
​​駒場「いきなりですけどね うちのオトンがね 好きな言葉があるらしいんやけど」
​​内海「あっ そーなんや」
​​駒場「その言葉をちょっと忘れたらしくてね」
内海「好きな言葉忘れてもうて どうなってんねそれ」
​​駒場「そやねん」
内海「でもね オトンの好きな言葉なんか 初志貫徹か一気通貫ぐらいやろ そんなもん」
​​駒場「それが ちゃうらしいねんな」
内海「ちがうのん」
​​駒場「でまぁ いろいろ聞くんやけどな 全然わからへんねんな」
内海「わからへんの? いやほな俺がね オトンの好きな言葉 ちょっと一緒に考えてあげるから ちょっとどんな特徴ゆうてたかってのを教えてみてよ」
​​駒場「人が出てきて 馬が出てきて」
内海「ほほほほー」
​​駒場「で 辛いなぁゆうことも 時間経てば良いことに転じたりするもんやから そう動じなさんなっちゅう教えや言うねんな」
内海「おー 人間万事塞翁が馬やないかい その特徴は もう完全に人間万事塞翁が馬やがな」
​​駒場「人間万事塞翁が馬な」
​​内海「すぐわかったやん こんなんもー」
​​駒場「でもこれちょっとわからへんのやな」
内海「何がわからへんのよー」
​​駒場「いや俺も人間万事塞翁が馬と思うてんけどな」
​​内海「いや そうやろ?」
​​駒場「オトンが言うには 死ぬ前の最期の言葉もそれでいいって言うねんな」
​​内海「おー ほな人間万事塞翁が馬と違うかぁ 人生の最期が人間万事塞翁が馬でええわけないもんね」
​​駒場「そやねん」
内海「人間万事塞翁が馬はね まだ寿命に余裕があるから言うてられんのよあれ 時間経てば良きに転じるかもって もう時間ないねんから」
​​駒場「そやねんな」
内海「な?人間万事塞翁が馬側もね 最期の言葉に任命されたら そら荷が重いよ」
駒場「そやねん」
​​内海「人間万事塞翁が馬ってそういうもんやから」
​​駒場「おぉ」
内海「ほな人間万事塞翁が馬ちゃうがなこれ ほな もうちょっと詳しく教えてくれる?」
​​駒場「なんであんなにサラリーマンの座右の銘に選ばれてるのかわからんらしいねん」
内海「人間万事塞翁が馬やないかい どこもかしこもサラリーマンの座右の銘ちゅうたらあれやねんから でも俺はね あれはたいして由来も知らずに言うてんのが大半と睨んでんのよ」
駒場「おー」
​​内海「俺の目はだまされへんよ 俺だましたら大したもんや」
​​駒場「まぁねー」
内海「よー聞いたらね ググってコピペしてるだけで書けん 書けても読めんのよ 俺は何でもお見通しやねんから 人間万事塞翁が馬や そんなもんは」
​​駒場「わからへんねん でも」
内海「何がわからへんの これで」
​​駒場「俺も人間万事塞翁が馬と思うてんけどな」
​​内海「そうやろ」
​​駒場「オトンが言うには 社長が出てきて言うても全然いいって言うねんな」
​​内海「ほな人間万事塞翁が馬ちゃうやないかい 社長がメディア取材で好きな言葉は人間万事塞翁が馬ですー言うたら 社長それは他とかぶるんでなんか別のやつもらえますかって言うもんね」
​​駒場「そやねんそやねん」
内海「な?昇進していくうちにメディア露出増えてくやろ 座右の銘とか聞かれて他とかぶるとか格好つかへんねん なんかユニークなのに変えなきゃいけなくなってくんねん」
​​駒場「そやねんな」
内海「そういうカラクリやからあれ」
​​駒場「そやねんな」
​​内海「人間万事塞翁が馬ちゃうがな ほな もうちょっとなんか言ってなかったか?」
駒場「毎度思い出そうとする度 人が出てきて 馬が出てきて いい教えやってとこで止まってしまうらしいねん」
内海「人間万事塞翁が馬やないかい 若い時分にこれはいい言葉や これを自分の座右の銘にしようって思うのに毎度忘れてもうて 人が出てきて 馬が出てきて えぇ話やったなぁどまりや それで人と馬と中国の格言でぐぐって調べるの繰り返しや 人間万事塞翁が馬よ それは」
駒場「わからへんねんだから」
内海「わからへんことない オトンの好きな言葉は人間万事塞翁が馬 もぉ」
駒場「でもオトンが言うには 人間万事塞翁が馬ではないって言うねん」
内海「ほな人間万事塞翁が馬ちゃうやないかい オトンが人間万事塞翁が馬ではないと言うんやから 人間万事塞翁が馬ちゃうがな」
駒場「そやねん」
内海「先ゆえよ 俺がコピペサラリーマンdisってた時どう思っててんお前」
駒場「申し訳ないよだから」
内海「ホンマにわからへんがなこれ どうなってんねんもう」
駒場「んでオカンが言うにはな」
内海「オカン?」
駒場「馬子にも衣装ちゃうか?って言うねん」
内海「何の教えやねん もうええわー」
二人「ありがとうございましたー」


いやぁ、ぜいぜいしたわ。ミルクボーイのネタよりだいぶ短く締めに入ってしまっているけれども、笑えるかどうかなんてそっちのけ、辻褄あわせてこの辺まで話を運んでくるだけで息切れする。

プロの作り手のすごさを体感するぶんには十分であった。ミルクボーイが築いた生垣によじのぼらせてもらって、穴埋めするかたちで漫才師の創作のなんたるかを堪能した。

誰かが作ったものを「品評する」スキルと、品評される何かを「創作する」スキルというのは、まったく別物だ。この「品評」と「創作」の似て非なるスキルのちがいを体感的に分かっておくことって、現代人が養うべきメディア・リテラシーの一つじゃないかと思っていて、とりわけ「品評する側の、創作者に対する敬意」を育むことは、とても尊いことだと思うのだ。

そういうわけで、この違いを体感できる教材を作りたくて試作してみたのが、ミルクボーイ・フレームワークである。

1)まず、ミルクボーイの漫才ネタ「コーンフレーク」をテキストで読み込む。ネタを知らない人や、知らない人と一緒にネタ作りをしたい場合は、YouTubeにあがっている動画*を通して見てもらえば、わりとすっと参加できるんじゃないかと思うが、どうだろう。

Photo_20231121132701

2)これを手本として、ミルクボーイのネタのフレームワークをそのままに、下のかっこ内を埋めるようにして、ネタを自分たちで作ってみる。

Photo_20231121133001

シートの右下に記しているように、下の3つを押さえて「ミルクボーイの漫才フレームでネタを作ってみよう」というわけだ。

1.『      』と(     )内には同じ言葉を入れてください。
2.【      】にはコンビ名を入れてください。
3.下線部は自由記述です。また下線部以外も自由に変えてOKです。

カッコ内を埋めればいいんだなと思うと手を出しやすい。が、実際うまいことやってやろうと思うと、すごく難しくて、それが面白くもある。

その過程でどれくらい「あぁ、品評と創作は全然別物だ」と思い知れるかが、この教材の価値を決めるわけだが、試しうちしてみた感じ私にとってはしみじみ「ミルクボーイってすごい」「漫才作るって難しいんだなぁ、奥が深いんだなぁ」「実際作るにはこんなことをあれこれ考えるのかぁ」と体感できるものであった。

くどいようだが、これは私の作例の上手い下手、笑える笑えないは関係なくて。漫才ネタとしてではなく、メディア・リテラシー教材としての出来不出来が問われるものなのだが、伝わるだろうか(下手の言い訳っぽいが)。

なにか、どこかで使えそうな場があったら、カスタマイズしてでもお役立ていただければ幸い。授業での有効活用は無理でも、会社の忘年会の出し物とか、個人的な電車移動の時間つぶしとか(弱気)。品評と創作の違いを体感するにとどまらず、創作って難しいけど面白いなぁってところまで味わってもらえたら、この上ない幸いである。

*【完全版】ミルクボーイ、M-1ネタ「コーンフレーク」のノーカット版を披露「#Twitterトレンド大賞 2019」(マイナビニュース【エンタメ・ホビー】)

2023-03-23

「Web系キャリア探訪」最終回、いろんな人の生きざまに触れて

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」は、今回が最終回。今朝公開された総括編では、インタビュア2人でキャリアや人材育成について話しこみました。よろしければ、ぜひ読んでみてくださいませ。

「みんな違って、みんないい」総勢49人のキャリア探訪を通して見えたもの

気づけば月1連載を始めて、まる5年。いろんな人の仕事ぶり、キャリアの歩み方、仕事を通じて出会う人たちとの関わり方を垣間見せてもらえる貴重な機会でした。

やっぱり、あれですよ、キャリアというのは抽象化されたモデルを掲げて頭でっかちに己のキャリア観を固定化させてしまわずに、いろんな人の具体的な生きざまに触れて、惹かれて、それを自分に取り入れていって我が道を生きる。人が生きるって、そういうことですよって、そう思うですよ。

登場してくださった方、一度でも記事を読んでくださった方、インタビュアの森田雄さんはじめ記事作りに関わってくださった/私を関わらせ続けてくださった皆さまに、心から感謝です。

2023-03-07

Web人材育成は失敗していないか?

Web人材育成は失敗していないか?と問われたら、それに関わる人たちの頭にはどんな回答が浮かぶだろう。

いろんな現場の人の声を聴いてみたいなぁという情報収集のための問いかけなのだけど(何かを提言するものではなく)、下に書き連ねたような私なりの見立てやら私がやりたい仕事やらを伝えつつ身近で尋ね歩いたところ、そうすっとんきょうな仮説を述べているわけでもなさそうではある。

一方で、それがどれくらいそうなのかという比率はまったく読めない。比率というからには「どの範囲を100%として?」という問いも起こるが、それもいまいちわからない。「Web人材って?」って、その範囲すら私も訊きたいのが正直なところだ。

それに、どこもかしこも、ここに挙げる仮説を問題に抱えているわけでもないのだろう。きっと、うちは上手くやれているよ!思い込みで「Web人材」とか雑に括らないでくれ、心外だよ!という現場もあるだろう。どうやって上手くやっているのか、ぜひシェアしてほしい。つまり、そういう話題がもう少し組織をまたいで情報・意見交換されたらよいのではないか、そのきっかけともなれば本望なのだ。

スライド「Web人材育成は失敗していないか?」(SpeakerDeckはこちら)(Slideshareはこちら

とにかく、ものすごく曖昧な状態で書かれた文章とスライドであることを断って、しかしながらシェアしたい話題なのである。(スライド2)

スライドに展開したわりに、うまく図式化できていないのはご愛敬なのだが…。

私は1990年代から、Web人材(仮)が活躍する現場のそばでWeb人材育成に従事してきたが、この四半世紀でWeb人材に求められる職域はぐんぐん広範化・多様化し、職能もぐんぐん専門分化・高度化を遂げてきた。これからも、そういう流れは不可避なんだろうなぁと思う。(スライド3)

この変化に適応すべく、業界コミュニティではネット上のコミュニケーションツール、SNSやブログ、スライド投稿サイトなどなど駆使して情報交換やノウハウ共有が行われ、勉強会やネットワーキングを兼ねたオン・オフラインのイベントも活発に展開されてきた。入門書も、新しく出てきた学習テーマをとらえては、切り口を変えて数多く出版されてきた。本人にやる気さえあれば、いくらでも学ぶ機会はあふれているだろう。そんなふうに、よく語られる。(スライド4)

しかし、その豊富な「学ぶ機会」を仔細に観てみると、学習の入り口に偏っていないか?という疑念がわくのだ。新しい学習テーマの存在を知り、へぇ、最近注目されてきているんだぁとは、SNSでフォローしている人の投稿や、専門のWebメディア記事、社内や業界コミュニティの交流など通じて認知することができる。

それがどんなもので、どういう背景で注目されてきていて、どうやって取り扱うものかの概論も、もう一歩踏み込んで専門の解説ブログを読んだり、業界のセミナーに参加したり、オンライン講座を受講したり、入門書を読んだりすれば把握できる。会社で勉強会を開くところもあれば、もう少し改まった社員研修を開いて社内外のエキスパートに講義をお願いして丁寧に解説、事例紹介してもらう機会を設けるところもあるだろう。

だけど、それはやはり「学習の入り口」にすぎない。それを受けとった人の現場のパフォーマンスは、ここまでのステップを踏んだだけでは何ら変更加わらないことがほとんどだろう。

1.興味をもって、いつかやってみようとは思うが、そのまま忘れてしまう。

2.試してみたいけど、自分の職場・案件では無理だなと結論。そのままやらずじまいで、いつも通りに戻ってしまう。

3.試しにやってはみるものの、周囲に誰もサポートしてくれたり助言やフィードバックしてくれる人がいない。まともにできているのかどうか妥当な評価ができないまま悶々。あるいは、とりあえず形になっている、フローに組み込めているからと、できている気になってしまう。

4.やってみたものが現場で評価され、一定の意味は確認できた。しかし、いつも手がけている同じような案件タイプ、同じチームメンバー、慣れたクライアントや取引先との間でだけできているのであって、前提条件や人間関係などコンテキストが変わると途端に応用がきかず、できなくなってしまう。

こういうことで、「入門者」から先の様々な落とし穴にはまってしまい、個々が「一人前」まで到達できていない、チームとして、会社として、産業として、一人前の人材を増やせていないという実態がなかろうかと、そういう仮説をもって、ちょこまか人に尋ねてみている。(スライド5)

学ぶ機会は、「入門者を育てる」施策に偏っていないか?(スライド6)

一人前を育てる施策が手つかず、手薄になっていないか?(スライド7)

この問いを、各現場で(自分自身、自分のチーム、自分が育てているメンバー、あるいは産業として)身近な人と話し合ってみる。というのを有意義なことだと思う人は、どの辺にどれくらいいるものだろうか。それがわからないで書いているのだけど、どこかにいらしたら、ぜひ飲み屋でもお茶屋でもいいので、ちょっとネタにして話題にしてみてほしい。

ちなみに、入門者を一人前に育てる施策になかなか手が出ないで滞ってしまう背景要因には、これに手を出すと手間がかかるし、期間を要するし、単発・短期的にはこれというインパクトを得がたいというのがあるかなと。その他もろもろ。(スライド8)

けれど私は、ここの育成支援をこそやりたい。ここの「入門者を脱して、一人前に至る」フェーズに軸足をおいて、実務エキスパートが伝承するサポート、入門者がスキルを習得して実務に取り入れパフォーマンスを上げていくサポート、組織が確かな育成施策の手ごたえを覚えるサポートがしたい。(スライド9)

なので、この辺の自分の現状認識がどう合っていて、どうずれているか、どの辺に問題を共有できる相手がいて、どう自分が人材育成やインストラクショナルデザインの専門性を活かして貢献できるかを、一人で頭ひねったり、いろんな人と話しながら模索している。その時間を、素朴に、シンプルに、今楽しんでいる。

2023-01-26

「Web系キャリア探訪」第47回、自分の興味を仕事にする多層構造

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第47回が公開されました。今回の取材先は、インフォバーンの取締役副社長、デザインストラテジストの井登友一さん。

これまでにない仕事を作る! UXデザインを事業化させた戦略家のキャリアとは

常に実務家・プラクティショナーとして成果を出す現場活動を重んじながら、しかして目の前の案件や顕在化された顧客ニーズに応えるだけに埋没しない。自分の興味が向くところに一歩踏み出して、「自分の興味を仕事にする」開拓者精神、キャリア選択指針を反映した30年の軌跡を辿りました。

しかも井登さんのキャリアは、「自分の仕事」開拓に留まらない。会社のサービス・事業として、さらには産業や職業として、どう成立・発展させていくかといったところまで射程に収めて、実に多層的&段階的に「興味を仕事にする」活動を展開しておられるのが印象的でした。

ユーザーリサーチやコンテンツマーケティング、UXデザインといった新しい領域で、それに対価を支払う商慣習がないところに市場価値を顕現していって(魔法)、段階的に新たな職業領域を開拓してゆく(脱魔法化)実践プロセス。

何年という単位で試行錯誤を重ね、「その仕事に意味があった」という確かな実績を作っては、それを根拠に新規案件を獲得、新しい仕事領域のサービス化、事業化、組織化を実直に図ってこられた。その知見を内に留めず体系立てて社外にシェアし、産業化を推進していくさまは圧巻。

産業化というと大きな話に聞こえるけれど、自分の手元の仕事でも「自分は大事だと思う業務プロセス」なんだけど「クライアントから価値を認めてもらうこと叶わず、それに対価を得られない」から「持ち出しでやっている」仕事って、各所、各人にままあると思っていて。私も過去に泣いたクチですが…。

そういう仕事領域を、信念もって実践して自身の専門性を磨きつつ、他所で商売化することをあきらめず段階的に別の顧客での案件化を企てる、そういう実直さと野心をあわせもった道筋をたどる尊さを、読んでくださる方と共有できたらなと思いました。

また井登さんと同じような射程で、自分の仕事領域、自社の事業領域に留まらずに産業化の具体プロセスを思案・試行している方も少なくないのでは、と思っていて。

そこに井登さんの提示する「脱魔法化」というキーワードが刺さるわけですが、この案配についてはなかなか私も自分の考えるところうまくまとまっておらず思案中、今後の課題として今も先々も少し腰据えて考えていきたいテーマだったりします。

すごくいろんな観点で考えどころの詰まったお話をうかがえたなぁと嬉しく思っています。お時間のあるとき、ぜひご一読いただければ幸いです。

2023-01-12

オウンドメディアで記事を書く第4弾、からの実務トレーニング課題に必須の「文脈」情報について

最近、勤め先の自社メディア「ToCreator」で読み切りの記事を書いているという話を以前ここにも公開録として残したが、その第4弾が新年早々にアップされた。

ゲーム業界の転職、応募先企業選びの落とし穴!選考がとおらない理由は、その一歩手前にあるのかも!?(2023/01/06)

求人サイトで検索して、出てきた結果から「気になる企業」「ピンと来た求人」に応募するも、選考がうまく通らず転職活動が行き詰まってしまったという方に、一つでも「おっ」という気づきがあればという思いで、応募先を選ぶときにはまりがちな落とし穴を掘り下げてみた記事。ゲーム業界に限らぬベーシックなポイントですが、ご関心ありましたらお目通しください。

それはそれとして、これら4つの記事を作成する仕事時間で、私が何をやってきたかをざっくり書き起こしてみると。


  1. 下ごしらえ:オウンドメディアの役割や編集方針を踏まえつつ、記事ネタを個人ブレスト。現場メンバーに具体的な聞き込み調査をできるようヒアリング項目や質問の仕方を整理
  2. 聞き込み調査:社内の現場の人たちに話を聴く会を設け、自分のネタ案を話の枕に(あくまで皆が案出ししやすくなる刺激として提示)、何が有効な記事ネタになりそうかヒアリング&相談
  3. 起案と合意形成:その場でオウンドメディアの役割や編集方針に照らし合わせつつ記事ネタを発掘し、「こういうネタで、こういう構成はどうか」と提案、テーマと構成を現場と合意形成
  4. 構成・執筆・図案作成:「オウンドメディアの役割や編集方針」「現場から得られたエッセンス」「想定読者に役立つ視点やノウハウ」を踏まえ、単発で成り立つ記事執筆&図案作成
  5. 制作依頼:テキスト原稿と図案を提出し、現場メンバーと、メディア制作側のメンバーに共有。意見をもらって手を加え、Webページ制作を依頼
  6. 校正・仕上げ:Webページ化されたものを確認して校正を入れて修正依頼をかけ、仕上げて公開してもらう

という感じなのだけど、これって1本書き上げるまでに、けっこういろんな種類の仕事力を組み合わせてやるものだった。仕事規模としてはコンパクトなのだけど、それだけに一連の工程に全部メインで入って動かしていくので、用いる仕事力のバラエティは豊か。

というのを通して、全部を「通し」でやるのでも、「部分」を取り出してやるのでも、実務トレーニング課題として使いやすそうだなぁって、あさって方向から感じ入ってしまった。

扱うオウンドメディアを自社で運用するそれに入れ替えれば、いろんな会社で、このトレーニング課題キットは使えそうである。ライターは外部委託して書いてもらっているというところでも、メディア運用のさまざまな能力開発の実務トレーニング課題を、このプロセスをシーン別なりスキル別なりで要素分解した素材から引き出せそう。

なぜ、そんなあさって方向に気がなびいたかと言えば、Off-JTの“実務トレーニング課題の出し方”でありがちな不備に「背景情報なさすぎ」問題があるからだろう。

例えばライティング能力を伸ばしたいというので「○○のWebメディアに載せる単発記事を一本書いてください」みたいなトレーニング課題を、ほとんど何の文脈情報も提示せずにやらせてしまう。

しかし、実務力を鍛えたいなら、どういうメディアで、どういう仕事現場でという「特定の文脈」というのがセットで情報提示される必要がある。文脈によって、より良いパフォーマンスも、気をつけるべきことも変わるからだ。仕事は高い文脈依存性を前提にしていて、固定ではないところにその特徴がある。

そのWebメディアは誰を読者として想定していて、アクセスしてくれた読者にどうなってもらう自社の目論見があり、その効果をみるのにどんなKPIを立てていて、年間いくらの予算で運用していて、どういうところに発信経路があって、広告予算はどうなっていて、どういう人員体制でやっていて。そういう特定の文脈・環境の中で意味ある試行錯誤は高密度に行われ、その過程で仕事能力というのは磨かれるわけなので、そこの文脈が「その辺は各々で自由に考えてやってみてください」というのでは、どうしてもおままごとになってしまう。

後で「若手の作ったアウトプットを評価してください」と言われたエキスパート陣だって、そういう特定の文脈なしにアウトプットを評価することはできない。だから実務エキスパートを評価者に召喚しても、ならではの評価フィードバックを得られずじまいである。

学習者本人にも、それを指導・評価する側にも、それを練り上げるための足場が整っていない。こういう実務トレーニング課題の出し方段階の手落ちは、わりと巷にある気がしている。

が、それでは「実務力」を鍛えるにあたって使い物にならないと思う一方で、その「背景情報」だとか「特定文脈」だとかいうのを、課題で使えるレベルまで言語化して提示するのは難しい。外部の何かを課題ネタに使おうとすると「内情」はよくわからないとなるし、それをリアリティをもって詳細に創作しようとすると、「記事を一本書いてください」というのの何十倍も、課題を出すまでの準備に手間がかかる。それをやるまでの工数は割けない、となる。

そういう意味で、上記のオウンドメディアをネタにしたトレーニング課題キットというのは、その辺の背景情報(思惑とか内情とか)がすでに社内資料として作られていたり、明文化されていなくても口頭で赤裸々に説明はできたりするから、背景文脈をセットでできる実務トレーニング課題のネタとして使えるんじゃないかなぁ、相性良さそうだなぁと思った次第だ。

話が長くなってしまった。が、実はこれに関して、あーだこーだ書いていたら手元で1万文字になってしまったので、それをバサバサと切って短くして、こうなった次第なのだった。後味として残るのは、あぁ私、書いても書いても全然文章がうまくならないなぁってことだった。

2022-12-22

「Web系キャリア探訪」第46回、自然体は多面性をもつ

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第46回が公開されました。今回は「絵を描くのが好きで」から始まるサントリーシステムテクノロジーの石川けいさんを取材しました。

「SEOとGAなら会社で一番詳しい人になる!」イラストレーターからWebのスペシャリストに転身

中3のときにマンガ雑誌に入賞して…というエピソードに度肝を抜かれる形でスタートした取材。ものすごく面白くて、前のめりながらお話を伺いました。

Webデザイナーとかの「職種」、正社員とかの「雇用形態」といったものよりも、そこで「何の仕事をし、何の専門性を発揮し、何を自分の役割として貢献し、自分は何のために働くか」という中身に重心が置かれていて、そこに立脚したキャリアデザインが自然体でなされてきた印象をもちました。

「なんとなく入社した」という新卒時の思い出話も出れば、自ら率先して選んできた軌跡もたくさん。緩急剛柔というのか芯が強いなぁと感服するエピソードの後には、「いや、気が小さくて」と苦笑する顔も覗かせる。短い取材時間のなかでも、実に多面的なお人柄をうかがえたなぁという帰り道。

「この人はこういう人だ」という固定的なキャラクターに定まらず、おそらくはご自身でもそう定めようとすることなく、自分が望むものを大事に、どちらでもいいものは柔軟に、自分の堅いところ柔らかいところを自然体で織り交ぜて自分を生かしていっている、だからいろんな顔が自然と初対面の私にすら感じとれる、そんな快さを(勝手にですが…)覚えました。

社内で、飲食店様向けの営業担当をしていた方がWEB担当部署に異動してこられて、その方との出会いが、ご自身の内的キャリア軸をつかむ転機となり、その後のキャリアを力強く育んでいかれる様子も、たいへん興味深く伺いました。育んでいくのは期間を要す「線」なんだけど、その転機は(後から振り返れば)「点」というべき、いっときの出来事だったりすることがあって、人生おもしろいよなって思います。

日々のことを着実にやっていく取り組みを大事にしながらも、お話の節々に「中期」「長期」的な指針をなすお考えが述べられていて、それに基づく実験と実践と、新しいチャレンジが詰まっている、自分の納得いく歩みを選んで舵取りしておられるなぁと感服。お時間のあるときに、ぜひご一読いただければ幸いです。

2022-11-28

オウンドメディアで記事を書く、作ることで「作る人」を想う

最近、勤め先の自社メディア「ToCreator」で読み切りの記事を書いている。8月、9月と出して、今回が3本目。1本書き上げるのに毎回大変な思いをしていて、回を重ねるごとに職業ライターは絶対無理だなという思いを強くする一方、職業ライターでないのに執筆仕事の機会をもらえるのはありがたいことだとも思う複雑なサラリーマンごころ。

書いているときも公開するときも、ほとんど息苦しさしか感じていない気がする仕事だけど、野暮な泣き言を書き連ねるのはやめておくとして、ごく個人的なところのやりがいを書きとめておくなら、私はこの仕事によって改めて自分の仕事の原動力をシンプルにつかみ直す感触を得た。

記事を一本書くという「作る活動」を丹念に行う中で、作り手として身をたてる人たちへの敬愛がすさまじく濃縮されて実感される。

記事を作る過程では毎度のごとく険しく孤独な旅路が体験され、作り終えてもいろんな複雑な思いが絡み合ったまま一向にほどけることがない。というのに、それと別に超然として自分の胸のうちに認められるのが「作る人」「作る活動」への尊敬の念である。

こうして「作る活動」で身を立てている人がいるのだということが骨身にしみて実感され、こうして「作る人」を支援するのが私の生業だ、私の仕事の原動力は、この人たちの役に立つことだという思いが強く意識される。

今は「作ったもの」との境界なく「作る人」「作る活動」に対しても四方八方からいろんな言葉が浴びせられる世の中だけれど、私は「作る人」「作る活動」を敬愛し、いかにささやかなれど守りと支えの一助として働きたい。

全身全霊かけて作る活動にあたっている人が、へんてこなことを言われていると、ぎゅっという気持ちになるのだが、このぎゅっという気持ちをこそ自分の個性と思って大事に生かさねばと思う。

そういう気持ちを大事に育てて生かすのにも、この書き仕事は効きめがあるようだ。小さい活動なれど「作る」という行為のなんたるかがシンプルにつまっていて体感される。誰の何の話だかわからなくなったが、とりあえず、ここは自由空間なので良しとしよう。

以下3本まとめて公開録とする。

ゲーム業界の転職理由、なぜクリエイターは職場を変えるのか?(2022/08/10)

放送業界の映像クリエイターが挑む、動画マーケティング業界への転職事情(2022/09/14)

ゲーム業界の転職、「面接」で不採用になる理由って何なんだ!(2022/11/28)

今後も社内をウロウロして、ゲーム系・映像系専任の転職エージェントに話を聴きこみ、最近の業界転職事情など共有できればと思います。

2022-11-24

「Web系キャリア探訪」第45回、個人から仕掛けるジョブ型雇用

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第45回が公開されました。今回はジョブ型雇用で2017年にKDDIに入社し、部長職としてメタバースなどの新規事業を手がける三浦伊知郎さんを取材しました。

KDDIのアウトロー!? あえて“契約社員”として働く部長の仕事観

「ジョブ型雇用」って最近よく聞かれますが、三浦さんのキャリアを伺っていると20代の頃から自主的にジョブ型雇用を実践してこられたようにも感じられます。

そしてWeb系(ざっくり)の方には、自分も同じ感じだなって親近感を覚える方が少なくないのでは?と思っています。

10年、20年とキャリアを積んでいく中でWebの位置づけも専門性もどんどん進化し、高度化し、職業も専門分化してきた。

1996年から舞台袖でこの変化を眺めてきた身からすると、最初は「Webサイトを作る人」として一括りだった人たちが、それぞれの興味やバックグラウンドに応じて、マーケティング、広告、事業開発の方面に行ったり、専門技能を追求してIA(情報アーキテクチャ)、編集・ライティング、フロントエンド開発、UIデザイン、プロジェクトマネジメント、サービス・プロダクト開発、データサイエンス、ユーザーリサーチ、中小ネットビジネス支援、DX系のコンサルティングなどなど、いろんな方面に軸足を移していった軌跡がみとめられます。

市場の変化にどう対応するかは、個人と同様に、会社組織にも求められてきた。どう変わるか変わらないかは、個人と勤め先で常に足並みがそろうわけではないから、入社当初は「自分がやりたい仕事」と「組織が任せたい仕事」がマッチした会社でも、市場変化の過程でずれてくることが往々にしてある。

そうした変化の中では、一人ひとりが「この会社では、このポジションで、これを発揮し、これにチャレンジして、これを身につける」というふうに、職場ごとに設定を変えてキャリアの舵取りを自分でやってきたという方は多いのでは、と推察します。

職場移動のきっかけが自発的なものだったかどうかに関わらず、たとえ会社都合や家庭事情がきっかけだったとしても、そこからどう舵取りするかに主体性と個性が感じられる方は非常に多い。「私は行き当たりばったりで」とおっしゃる方のお話もよくよく伺っていると、主体的な意志決定に、その方の個性が詰まっていて素敵だなって思うことがままあります。

三浦さんは現在50歳。この30年のキャリア遍歴を読みながら、自分のキャリアと照らし合わせて、今の自分の現在地をはかったり、この先の方向性を模索する参照情報としてお役立ていただけるかもしれません。組織と自分の関係性を健全に対等に見直すきっかけにも、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。

私は、Web界隈の人たちが先駆者的に、ジョブ型雇用の実例をつくり、「組織と個人の健全で対等な関係」の手本となり、「個人のキャリア自律」を推進していくのかなぁというイメージをもっているので、そういう情報交換は活発にしていけるといいなと、そんなことを思っている次第です。よろしければ、ぜひご一読くださいませ。

2022-10-27

「Web系キャリア探訪」第44回、転職コンサルタントの働き考

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第44回が公開されました。今回は、イスラエルに本社をおくWix(ノーコードCMS)日本法人の広報、間島ゆかりさんを取材しました。

キャリアの軸はPR&社会貢献! 広報のプロがめざすのは「誰もがWebで夢を実現できる社会」

子どもの頃から海外や英語に関心が高かったという間島さんが、留学先で知った「広報」という仕事を、どう自分のキャリアの幹として育んでこられたのか。

外資系企業の勤務にとどまらず、JICA青年海外協力隊としてバングラデシュの観光PRを現地で務めたご経験もあって、本当にグローバルな活動領域。

お話を伺っていると、すごく芯のある「自分の納得いく選択を、やるべきときに、自分でする」ということを大事に重ね、都度その選択が本当に自分にとって意味をもつよう奮闘してこられた軌跡がうかがえて、とっても刺激的でした。

こんなインパクトあるキャリアだと、転職活動も引く手あまただったのではと思いきや、異色の職務経験を次の転職先につなげるのに、ご苦労もあったとか。この苦労話には、私も唖然としてしまって…。

キャリアコンサルタントとか、転職コンサルタントとかいうものの働きについて、考えさせられました。

こういう類いのポジションというのは、いなくて済むなら、そのほうが構造はシンプルなわけで。わかりやすく転職シーンで考えると、転職したい人と、求人する企業が、2者間でやりとりして良きご縁でまとまるなら、それが一番話は早い。

けれど、個人の転職活動、企業の採用活動の間に介在者があって、役に立つことがある。それを転職活動する側に寄って立つならば、転職活動する方の、それまでの経験を1対1で伺って、一緒に棚卸しして、その経験(その人が生きた時間)にどういう意味づけ、価値づけをするかに介在することは、すごく大きな意味をもちうる。

これまでの経験話をどう受け止めて、どういう言葉をかけるか、その一言一言が、その人に新しい意味づけの機会を提供することにもなれば、「自分の経験は言わないほうがいいことなのか」と思わせる、まるで無価値と烙印を押すような暴言ともなりうる。

職場を探している不安定な状況下にあって、転職コンサルタントに自分の培った経験を、言わないほうがいい、書かないほうがいいと言われる側の思いが、どんな痛みを覚えうるかについて、介在者は想像力をもたないといけない。

逆から見れば、そういう状況下にあって、「あなたは見出していないようだけど、あなたのこの経験には、こんな意味づけもできるんじゃないか」という新たな視点の提案が、とても尊い意味をもちうるということでもある。

あらゆる経験が、意味づけ次第で価値を見出せる解釈多様性を秘めていると私は思っているし、それを仮説でも自分なりに模索しながら、ご本人に提示して一緒に洞察を深めていったり、求人企業にどう働きかけていったら、それが伝わるか一緒に知恵をしぼっていくパートナーシップこそ大事な働きじゃないかなと思っている。

うーん、何かそういうことを考えるのにもすごく刺激をもらった取材でした。いやいや、話が長くなってしまった。よろしければ、ぜひご一読くださいませ。

2022-09-29

「Web系キャリア探訪」第43回、「労働」に留まらぬ仕事観を育てるとき

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第43回が公開されました。今回は多摩美を卒業後、メーカーの制作部や広告制作会社を経て1994年に独立。以来、広告、ロゴ、名刺、カタログからWebサイトまで、まるっと提案してまるっと受注するスタイルでやってこられた戦略デザインコンサルタント、アートディレクターのウジトモコさんを取材しました。

離島と東京の二拠点生活をするデザイナー「キャリアを拓くきっかけは、いつもごく身近なところに」

ずっと東京住まいだったウジさんですが、2年前に九州は壱岐島に移住。現在は「東京の案件が9割」というお仕事を手がけつつ島暮らしも堪能中。お写真の海、空、ウジさんの開放感がすごい。「職業人として」に留まらず、「人間として」自分はいかに生きようかというレイヤーでも刺激的。

インタビュー中も終始、力みのない自然体のお話しぶりが印象的で、これまでのキャリア選択にあたっても、その柔軟な舵取りが心に残りました。1994年の独立から、Webがどんどん役割を広げ技術も発展を遂げ専門高度化していく中で、ご自身がWebとどうつきあっていくかという関わり方を適宜見定めて、Web案件を手がけるフォーメーションも変えていっている。

子育て、お子さんの独立といったライフステージ変化にあわせても、ご自身の仕事&生活スタイルを変えてこられていて、こうした変化を自ら舵きって実現していく行動力に感服。よろしければ、ぜひご一読くださいませ。

ウジさん、取材中に「仕事が好き」っておっしゃっていたんですけど、そう思える環境を自分自身で作り出していくスタンスとか具体的なアクションっていうのもすごく大事で、それを体現している方だなぁって思いました。そこが個人的には、一番刺さったなぁ。

いろんな現実の出来事もコンセプトも、その意味づけって最終的に自分の内に入れるときに多様な解釈を自分で与えられるもの。私は「仕事」って今や「労働」に限らず有意義な活動を含むコンセプトに意味を膨らませていると思っているし、そういう前提で「仕事が好き」を増やす活動をしていけたらなって思っている。もちろんそれも絶対じゃない、多様な解釈の一つとして。以前ここに書いた仕事を「労働」「仕事」「活動」に分けてみるも思いだしました。

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