「Web系キャリア探訪」第47回、自分の興味を仕事にする多層構造
インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第47回が公開されました。今回の取材先は、インフォバーンの取締役副社長、デザインストラテジストの井登友一さん。
これまでにない仕事を作る! UXデザインを事業化させた戦略家のキャリアとは
常に実務家・プラクティショナーとして成果を出す現場活動を重んじながら、しかして目の前の案件や顕在化された顧客ニーズに応えるだけに埋没しない。自分の興味が向くところに一歩踏み出して、「自分の興味を仕事にする」開拓者精神、キャリア選択指針を反映した30年の軌跡を辿りました。
しかも井登さんのキャリアは、「自分の仕事」開拓に留まらない。会社のサービス・事業として、さらには産業や職業として、どう成立・発展させていくかといったところまで射程に収めて、実に多層的&段階的に「興味を仕事にする」活動を展開しておられるのが印象的でした。
ユーザーリサーチやコンテンツマーケティング、UXデザインといった新しい領域で、それに対価を支払う商慣習がないところに市場価値を顕現していって(魔法)、段階的に新たな職業領域を開拓してゆく(脱魔法化)実践プロセス。
何年という単位で試行錯誤を重ね、「その仕事に意味があった」という確かな実績を作っては、それを根拠に新規案件を獲得、新しい仕事領域のサービス化、事業化、組織化を実直に図ってこられた。その知見を内に留めず体系立てて社外にシェアし、産業化を推進していくさまは圧巻。
産業化というと大きな話に聞こえるけれど、自分の手元の仕事でも「自分は大事だと思う業務プロセス」なんだけど「クライアントから価値を認めてもらうこと叶わず、それに対価を得られない」から「持ち出しでやっている」仕事って、各所、各人にままあると思っていて。私も過去に泣いたクチですが…。
そういう仕事領域を、信念もって実践して自身の専門性を磨きつつ、他所で商売化することをあきらめず段階的に別の顧客での案件化を企てる、そういう実直さと野心をあわせもった道筋をたどる尊さを、読んでくださる方と共有できたらなと思いました。
また井登さんと同じような射程で、自分の仕事領域、自社の事業領域に留まらずに産業化の具体プロセスを思案・試行している方も少なくないのでは、と思っていて。
そこに井登さんの提示する「脱魔法化」というキーワードが刺さるわけですが、この案配についてはなかなか私も自分の考えるところうまくまとまっておらず思案中、今後の課題として今も先々も少し腰据えて考えていきたいテーマだったりします。
すごくいろんな観点で考えどころの詰まったお話をうかがえたなぁと嬉しく思っています。お時間のあるとき、ぜひご一読いただければ幸いです。
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