「Web系キャリア探訪」第44回、転職コンサルタントの働き考
インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第44回が公開されました。今回は、イスラエルに本社をおくWix(ノーコードCMS)日本法人の広報、間島ゆかりさんを取材しました。
キャリアの軸はPR&社会貢献! 広報のプロがめざすのは「誰もがWebで夢を実現できる社会」
子どもの頃から海外や英語に関心が高かったという間島さんが、留学先で知った「広報」という仕事を、どう自分のキャリアの幹として育んでこられたのか。
外資系企業の勤務にとどまらず、JICA青年海外協力隊としてバングラデシュの観光PRを現地で務めたご経験もあって、本当にグローバルな活動領域。
お話を伺っていると、すごく芯のある「自分の納得いく選択を、やるべきときに、自分でする」ということを大事に重ね、都度その選択が本当に自分にとって意味をもつよう奮闘してこられた軌跡がうかがえて、とっても刺激的でした。
こんなインパクトあるキャリアだと、転職活動も引く手あまただったのではと思いきや、異色の職務経験を次の転職先につなげるのに、ご苦労もあったとか。この苦労話には、私も唖然としてしまって…。
キャリアコンサルタントとか、転職コンサルタントとかいうものの働きについて、考えさせられました。
こういう類いのポジションというのは、いなくて済むなら、そのほうが構造はシンプルなわけで。わかりやすく転職シーンで考えると、転職したい人と、求人する企業が、2者間でやりとりして良きご縁でまとまるなら、それが一番話は早い。
けれど、個人の転職活動、企業の採用活動の間に介在者があって、役に立つことがある。それを転職活動する側に寄って立つならば、転職活動する方の、それまでの経験を1対1で伺って、一緒に棚卸しして、その経験(その人が生きた時間)にどういう意味づけ、価値づけをするかに介在することは、すごく大きな意味をもちうる。
これまでの経験話をどう受け止めて、どういう言葉をかけるか、その一言一言が、その人に新しい意味づけの機会を提供することにもなれば、「自分の経験は言わないほうがいいことなのか」と思わせる、まるで無価値と烙印を押すような暴言ともなりうる。
職場を探している不安定な状況下にあって、転職コンサルタントに自分の培った経験を、言わないほうがいい、書かないほうがいいと言われる側の思いが、どんな痛みを覚えうるかについて、介在者は想像力をもたないといけない。
逆から見れば、そういう状況下にあって、「あなたは見出していないようだけど、あなたのこの経験には、こんな意味づけもできるんじゃないか」という新たな視点の提案が、とても尊い意味をもちうるということでもある。
あらゆる経験が、意味づけ次第で価値を見出せる解釈多様性を秘めていると私は思っているし、それを仮説でも自分なりに模索しながら、ご本人に提示して一緒に洞察を深めていったり、求人企業にどう働きかけていったら、それが伝わるか一緒に知恵をしぼっていくパートナーシップこそ大事な働きじゃないかなと思っている。
うーん、何かそういうことを考えるのにもすごく刺激をもらった取材でした。いやいや、話が長くなってしまった。よろしければ、ぜひご一読くださいませ。
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