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2022-10-04

そんなときの、ググる

周囲に、そう読んでいる人が多くなさそうな海外の長編小説を読んでいて、その内容が複雑怪奇なため「ねぇ、これ読んだことある?」と大っぴらにSNSとかで読者探しする気にもなれない。そんなときの、ググる。

これって、読んだ人はどんな解釈をしていて、全体をどんな構造に分解していて、どんな感想をもっているんだろうなぁというのを知りたいんだけど、近くに読者が見つからない。いたとしても、古い本で、今読んでいる自分と頃合いを同じくして最近読んだ人でないと内容まで深くは覚えていないから、細かい解釈の話まではなかなか難しい場合。

本のタイトル名でGoogle検索して、ヒットする個人ブログにアクセスすると、「そう、こういうのに触れたかったのだ」というページにつないでくれる。これぞ、私の好きなインターネットの魂に触れる体験。

Amazonその他のレビュー然とした場所に書いてあるのとは、また違った文章なんだよな、読者が自分のブログに書いている文章って。なんとも味わい豊かな、よそ行きでない「私はこう読んだ」「読者会でこの作品を取り扱って、こんな意見があった」というのは独特で、読むと時空を超えて、ほやほやの読者に巡り合えたという感じがある。へぇ、ほぅ、そういうふうに読んでいるんだぁと思うこと、もらえる視点あれこれ。

古い本だし、万人に愛されるベストセラーって感じでもないので、ヒットするブログはごく僅かなのだけど、それだけに自分の周囲で探しても得られない意見は貴重で、地理的な距離を超え、非同期に、関心をともにする同士をつないでくれるインターネットに、Webの庶民への貢献に、改めて感謝した。2022年の最近も、私はあれやこれやググりまくっている。

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