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2022-07-28

「Web系キャリア探訪」第42回、使い慣れた言葉をいったん解体してみる

インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第42回が公開されました。今回は日経新聞社、テレビ東京を経て、テレビ番組無料配信サービス「TVer」の立ち上げに参画、現在はTVerの取締役COOとして事業を率いる蜷川新治郎さんを取材しました。

「裁量ある仕事が断然おもしろい」 TVer設立メンバーの仕事観

日経新聞社→テレビ東京→TVerという遍歴に、メディア業界にお詳しい方だと、出向とか転籍とかで流れ流れて今に至るキャリア?と思う方もあるかもしれませんが、詳しく聴きこんでいくと、ご本人が「不退転の決意」をもって転職したというお話も。

どのような体験を通して、蜷川さんが新卒時のシステムエンジニア職から、次代のテレビ業界のサービス・事業づくりに仕事の軸足を変え、ご自身のフィールドを広げてこられたのか。折々でどういう選択をしてこられたのか、大変聴きごたえがありました。

また「テレビ」という言葉が意味していた従来の概念が解体されていく中で、次代につなぐべき「テレビ」の本質的な価値って何なのか。そういうことをテレビ業界の内外を股にかけて「客観的かつ主体的に」関わりながら、あるべき姿を言葉に起こして、周囲を巻き込み、事業を推進していく力強さと真摯さには胸を打たれます。

やっぱりこういう数十年がかりの変革期とか移行期とか呼ばれる時期って、従来使われてきたコンセプトワードをいったん解体して、次代にあう枠組みを模索したり組み立てなおす人の営みが、すごく大事だなって思います(数十年で何かに移行して、どこかに着地するのかわからないで書いていますが…)。

テレビに限らず、家庭や仕事といった言葉も、いろんな人が、それが指す意味解釈ちぐはぐなまま、相手の文脈を汲んでかみ合わせようと心をくだくこともなく、それぞれ言いたい意見をぶつけて物別れに終わっているさまに遭遇することも少なくなく…。言葉を、こちらの思いをあちらに届ける道具として使えていないもどかしさを覚えることがままあって。使い慣れた言葉をいったん解体してみる必要性を身にしみて感じる日々。

だからこそ、こうやって蜷川さんが丹念に、自分が身を置く業界の前線に立って、現実世界がどう変化していて、どこに次代の機会があるのか見据えて、テレビというものをいったん解体して捉え直して、価値の再定義を試みて、素案を起こして見える化し、幅広いステークホルダーと認識を合わせて、具体的な事業やサービス作りに取り組み続けている姿には、深い敬服の念を抱きます。

あと、やっぱり仕事を面白いって思っている大人の人たちには、今こそ大声で、若い人たち、これから社会に出て仕事をするという人たちに、自分は仕事を楽しんでるよって率直に届けてほしくて、そういう意味でも今回の記事を読者の方々と共有できることを、とても嬉しく思っています。よろしければ、お時間あるときに、ぜひご一読くださいませ。

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