母が他界して10年になる
今は2021年だというから、あれから丸10年経ったということだ。寒い、寒い日だった。たしか小雪が舞っていた気がするんだけど、実際どうだったか、記憶があやしい。10年前の、明日のこと。母はお棺に入れられて、病院から家に、霊柩車に乗って帰ってきた。
私は病院でお棺の隣りに座って、なんという光景だと絶句しながら母のそばについて、霊柩車に乗って母と一緒に実家に帰ってきた。通りに面した実家の大きな窓が開け放たれて、母が横になっている棺が、葬儀屋さんによって家の中に運び込まれるのを、道につったって、見ていた。なんという光景だと絶句しながら。寒い、寒い日だった。私は寒くて、つらくて、悲しくて、ぐちゃぐちゃの理由に飲み込まれて、ふるえていた。その記憶は間違いない。
たくさん、いろんなことがあったんだよ。あれから。悲しいこともたくさんあったし、嬉しいこともあった。途中まではずいぶん空っぽで歩いていたんだけど、2014年頃からかなぁ、長く生きていたいなぁと思うようになって、それからも泣いたり笑ったりしながら、いろいろあったけれど、またここしばらくで少し強くなれたかもしれないよ。
今月に入って、命日の1週間前に、久しぶりに母が私の夢に登場した。きれいなブルーの、私より大きな背丈の、チューリップみたいな花を、私の夢の中で咲かせていった。催促かしら?と思って、今週のお墓参りには青い花をもっていこうかなと思っている。ありがとうって言いに行こう。
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