「Web系キャリア探訪」第25回、優秀さが多角化する
インタビュアを担当しているWeb担当者Forumの連載「Web系キャリア探訪」第25回が公開されました。今回は、55歳で博報堂を早期退職して独立、現在はマルチコネクトプロデューサーとしてスタートアップ企業の支援を手がける塩田透さんを取材しました。
55歳で博報堂を早期退職! 安定した会社員生活から飛び出した理由
1987年に新卒で博報堂に入社した塩田さん。以来55歳まで博報堂に勤めた後、会社の早期退職制度をきっかけにキャリア転換、「博報堂の看板をなくしたらどうなるか」というチャレンジに出ました。今回もオンラインで画面ごしの取材ではありましたが、今の仕事がものすごく充実している様子が伝わってきて、実に健康的な笑顔が印象的でした。
新卒時代はもう30年以上前ということで率直に訊いてしまったのですが、それまでガキ大将タイプだったのが、博報堂に入社して周囲の優秀さに驚いたショックを受け入れるのは、精神的にかなりきつかったとのこと。でも、そこから自分の役割を模索して、手探りしていく、それがインターネットの興隆と相まって、10年、20年という時の中で彩りを増し、塩田さんならではの優秀さを研ぎ澄ませていくプロセスを、早回しで垣間見せていただいた感じがします。
「優秀さ」というものが何をさすのかって、この10年、20年でもどんどん価値基準の画一性が解かれていって、多角的な見方が世の中で広がっている気がします。広告代理店だったら、やっぱりテレビ広告の仕事、大手クライアントのビッグな案件というのが花形だったと思うし、優劣でいうところの優に位置づけられていたと思うんですけど、予算規模は小さくとも、それ以外のバラエティ豊かな仕事のおもしろさ、組み合わせの妙もまた、別の優秀さとして評価を認められるようになってきている価値観の広がり、あるいは健全化のようなものを感じます。
インターネットの普及は、画一的な価値基準をくだいて、もっといろんなものの価値、仕事の価値、働き手の価値に目を向けやすくしてくれたような、(うまく表現できないんだけど)そういうところも私がインターネットを好きな理由の一つだなって思ったりしました。
実は私が博報堂時代にキャリア転換の意思表示を自らしたのは、会社を辞める時だけです
ってところが、とりわけ好きな一節。キャリアデザインって緻密に計画立てて、その計画からそれるものを排除して純度高く最短距離をとればいいってものじゃなくて、向こうからやってくる機会をどれだけオープンマインドで生かしていけるかが面白どころでもあって、そういう感覚をもつお手本にしたいキャリアだなぁと思います。ご興味ある方は、ぜひ読んでみてくださいませ。
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