ゴールデン学習
ゴールデンウィーク(GW)の大半は、地味すぎるが勉強に費やした。あと映画をいくつか観たり、父と根津神社を散歩して(ここの空気は好い)、国の重要文化財にもなっている近くの「はん亭」で好物の串揚げを食しつつゆったりおしゃべりしたのがハイライト。
GWに入る前、私の目の前には分厚い課題図書が2冊。WordPressの入門書(PHP入り)と、PHPの入門書(SQL入り)。別に誰かに出された課題じゃないけれど、あるクライアントさんの研修案件でこの辺りを手がけることになったので、GW中に基礎知識をインプットすることに。
私が講師をするわけじゃないものの、プロジェクト全体をより良く進めていく上でも、効果的・効率的な学習方法を模索していく上でも、学習テーマの知識はあるに越したことはなく、そういう意味で自己評価しても、私の前提知識は不足感を覚えざるをえない状況だった。
学習者の知識習得度を測る筆記テストの問題作成は、これまでの経験上、講師(学習テーマの実務エキスパート)が作って、私がそれに校正を入れるより、私が問題を作って、講師にそれを監修してもらうほうが能率的に良い問題ができるのだけど、自分にテスト問題のたたき台を作れるだけの知識がなければ始まらない。
まぁそんなの一朝一夕にはもちろんいかないわけだけど、行けるところまで行って、できるだけ良い仕事をしようというので、広く浅い全般知識の上に、それぞれの入門知識を肉づけていくことに。
しかしまぁ、学習範囲というのは四方八方に広がっていくもの。WordPressを使うならPHPも。っていうか、そもそも私の場合は、あわせてプログラミングを学ぶ必要があるわけで。さらに、PHPが真価を発揮するのはデータベースと組み合わせたときって話になると、SQLもご一緒にどうぞ!となる。
SQLは20年前に初級シスアドの資格取るときに勉強したなぁとか、データベースもその頃作り&使い込んでいたなぁとか遠い記憶があるけれども、頭にのぼるのは面影ばかりで、使える知識の残っている感がまったくない。などと開き直ってページをめくっていると、概念は変わっていないので、思いのほかすらすら進められて喜んでみたり。
ともかく、WordPressの「Wor(ぅわ)」を口にした途端、一気にそういう新しい世界の広がりに触れ、過去学習した世界との関わりに再会することになるのを観察して味わい深く思った。
で、とりあえずGW前半に、WordPressとPHP基礎。後半にPHP基礎とSQLと、その掛け合わせを学習。GW最終日に振り返ってみると、PHPがきついのなんの…。PHPに踏み込むと、まるで炎天下に砂浜に出て、タイヤを腰に巻いて走っているように学習スピードが鈍化。
プログラミングの考え方は好みなんだけど、プログラミングそのものの運動神経がない。というのは、もともと自覚していたけど、改めて認識。のそのそ、のそのそ、亀の歩みだ。
PHPの学習は、だいぶ体育に近い。本を読むだけだと、概念やら考え方やら書き方やら薄らぼんやりしかつかめない。実際にスクリプト書いてみて、頭と体を一緒に動かすと、それで、体が感覚的にわかってくれることがあるので、書いてみて体の反応に期待する、みたいなことをやっていた。
それでも、まだ取り損ねている感、ものにできていない感があちこちに残り。しかし立ち止まってもいられないので、先へ進める。そうすると、自分の足場の不安定感が半端ない。
それでは健康に良くないと察してか、PHPを勉強していると、ケーセラーセラー♪という歌が、よく頭のなかに流れてきた。たぶん脳内のどこかで危険サインが出て、自動制御で陽気な音楽を流してくれているんだろう。うまくできている。
餅は餅屋。いい言葉だなぁと思う。人類は異なるタイプで成り立ち、助け合って生きていくのだ。多様性が大事なのだ。人には得手不得手があり、凹凸があり、その組み合わせで補完し合えるからこそ、種として強いのだ。人が不得手なところで、自分がわりと得意なところなり、やって辛くないところは思い切りやろう。自分がそれをしている間に、自分の不得手なところを百、万、億の人に助けてもらっていることに感謝して生きていこう。そうだ、そうだ。苦手なことの学習体験は、こういうことを再認識する機会として有効だなぁ。などとひとしきり考え終えると、また勉強に戻る。ケーセラーセラー♪は、もうとっくに流れ終わっている。
そんなわけで、この勉強で自分がサポートできる仕事の質が、実質的に大きく変わるとは思えない状態でGWが暮れつつはあるのだけど、クライアント、講師、受講者が当たり前にもっているベース知識をもってサポートする、自分なりのたしなみは大事にして、この案件に臨みたい。来年覚えている自信はまったくないけれど…。
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