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2018-02-17

MBA11inchから、MacBook12inchへ

先日、私物のMacBook Airをダメにしてしまった。買ってから数年経つものの、壊れないかぎり当面使い続けるつもりでいたのに、転機は突然に訪れるものだ。

自宅でニュースサイトの映像を見ながら食事をとっていたところ、手元のコンソメスープをパソコンにぶちまけてしまった。急いでキーボード上の水分を吸いとり、逆さにしてポタポタこぼれ落ちるのも拭いてみたりしたけれど、時すでに遅し感が半端ない。ディスプレイが不気味な動きで異常を訴えている。

ニュースキャスターが画面の左側でしゃべり続ける中、ポインタの矢印が画面いっぱい自由に動き回って、縦横斜めに移動したり消えたり出現したりせわしない。その動きはさながら狂ったハエのようであり、あぁ終わった…感に包まれた。

何を押しても、電源ボタンすら、その指令を受け取ることは叶わないようで、キーボードを使ってもマウスを使っても一切のコミュニケーションを受け付けない。もう、このパソコンの脳みそはコンソメスープに冒されてしまったのだ。ちゃぷん。

となると、切り替えは早い。ダメなものはダメなのだから、次どうするかである。特に、わが家はテレビがなく、ニュースも娯楽もネット頼み。大好きなラジオも、radikoを使ったネット経由である。スマホがあるので陸の孤島感はないけれど、パソコンがないと、いろいろと不便。まとまったテキストも打てない。早々に代替機を手に入れなければなるまい。

また基本的に面倒くさがりなので、買い物の類いに時間をかけることができない。一刻の猶予があろうがなかろうが、買い物の検討時間は短いほうがいい。個人的なものを選ぶときは、とりわけ直観任せである。

というような怠け者の自己都合によるパソコンの買い替えは、これまで使っていたものと極力同じものの最新版が第一候補になる。しかし、MacBook Air (MBA) の11inchはもう出ていない。私はAirにこだわりたいわけじゃなく、11inchの小サイズにこだわりたいので、となると、最も近しいのはMacBook 12inchだ。今のMacのラインナップだと、これが一番小さいし、どうやら重量もMBA 11inchより軽くなって1kgをきっている。厚みも4mm近く薄くなっているという。

しかし、この外部機器に通じる口がUSB-TYPE Cの一口しかございませんというのは、なんなのだ。電源供給で、この一口を使ったらおしまい。ワイヤレスマウスのレシーバー、スマホの充電、HDMI接続と、何かしらの併用時は基本的に拡張ケーブルをぶら下げることになる。全然スマートじゃない。

「使用時の使い勝手」を軽視して「使用しない時の見た目と携帯性」に偏重な感じが、実際的につらいのと、作り手へのなんだかなぁ感で、どうも乗り気になれない。

でもまぁ常にマウス、HDMI、スマホ充電に使っているわけじゃないしな、他に選択肢を広げてあれこれ考えるのも面倒だし時間ないしなぁと、その手間を天秤にかけると、面倒くさがりの心は限りなく広大になるのだった。結局受け入れることに。

というわけで、早々MacBook 12inchを買ってしまったのだけど、そんなことそっちのけの事案が、購入直後に立ちはだかった。打鍵音がうるさいのだ。そうだった。私、打鍵音にうるさい人だった。打鍵音がうるさいことにうるさい人だった。ということを忘れていた。数年おきに買うような買い物って、自分が何を大事にして買いたいかという観点を覚えていられないのが、つらい。次回はAIにご指摘願いたい。

今回のMacBookは、だいぶ打鍵音がうるさい。それも高音域でカチャカチャ言う。これ、すごく苦手なのだ。売り場で触ったときは、売り場がうるさいので気づかなかった。

セミナー会場などで使ったら、確実に「かちゃかちゃうるさい人」になれる自信がある。これは、つらい。例えていうなら、朝起きたら自分が苦手とする「くちゃくちゃ音を立てて食べる人」に生まれ変わってしまっていたような、やりきれない生理的受け付けなさがある。これは、どうしたものか。

で、ネットで検索してみると、打鍵音に物申している人がざくざく出てきた。一番簡単な対応策として、「キーボードカバーを使う」という勧めがある。これなら1,000〜3,000円くらいで策を講じられそう。レビューを見て良さげなメーカーをメモ、ビックカメラやヨドバシカメラに足を運ぶも、その辺は置いていないので、Amazonで買うかなぁと退散。これで丸く治まることを願いつつ、壊れたMBA 11inchも起死回生を狙って天日干し…。

というわけで、今回の学び。一つ、私にとって打鍵音が小さいことは、パソコン選びにおいて大変に重要な選定ポイントであることを肝に銘じる。次回もぜひ覚えておきたい(覚えておける自信はあんまりない…)。

一つ、次世代機だからといって、あらゆる面がバージョンアップしているわけじゃない。何かに強く肩入れして磨き上げたことによって(例えば薄さや軽さ)、別の何かが前の機種より損なわれている(例えば静音性や使い勝手)こともある。そして自分の重視する観点が、損なわれたほうにあるということも往々にしてあるわけなので、同じブランドのバージョンアップ品と言えど、そこら辺をわきまえてだな、それなりに調べて検討の上で買い物したまえよ。

一言でまとめると、慌てる乞食は貰いが少ない。あ、あと、言うまでもないけど、飲食物とパソコンはもう少し離して置こう。

もう一つ気がかりは、毎回お古のパソコンをあげている友人に、あと数年はパソコンを引き渡せなくなってしまったこと。もうかれこれ10数年、パソコンを買い換えると、お古を彼女に引き渡す儀式をしていて、もう4〜5台になる。それが今回壊しちゃったことにより、次がだいぶ先送りになってしまった。まぁ前に渡したMBAも不便なく使いやすかったから、当面はこのままいけると思うのだけど。そう思うと、MBA 11inch、ほんとにいいマシンだったなぁと思う。無念。

最後にMacBook12inchを褒めておくと、軽い薄いに加え、ディスプレイはすこぶる美しい。吸い込まれるように、美しい。これを標準として日常を暮らせるのは、きっと豊かなことだろう。その辺の感度は鈍いのだけど、だからこそそれを日常とすることは、きっと良いことだろう。

後日談(2018/2/23追記):Amazonで買った、moshiというメーカーのClearguard MBというキーボードカバーが優秀で、静音性がぐっと高まり、特に高音域のうるささがなくなって、ストレスなくMacBook12を使っています。キーボードカバーの中では高値の3千円台だけど、ここで下手に安さ求めて結局効果なかったらやだなぁと思い、どーんと。一件落着。

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