人材開発からキャリア開発へ
先日ある会社の人事部門の方から、このブログを読んで…というのでプライベートのアドレスに相談メールをいただいた。このブログきっかけで、法人の面識ない方からお問い合わせをいただくというのは、これまでなかったんじゃないかしら(たぶん)。あと法人のお客さんから「人材開発」ではなく「キャリア開発」の相談をいただくというのも新鮮だった。
勤め先の仕事でも、法人のお客さんからいただく相談は、研修を中心に「人材開発」に類するものが基本だ。今の会社に来てからは概ね軸足をそっちにおいているので、当然といえば当然なのだけど。「キャリア開発」に類する相談は、ごく稀に個人的にはいただくけれど、実務者コミュニティの主宰者や、もともと知り合いの友人知人からの声がけで、キャリアカウンセリングやキャリア形成に関する講演など単発のものだ。
今回お問い合わせいただいたのは勤め先のクライアントさんでもあったので、私も会社の人間として訪問してお話をうかがったのだけど、訪問してみたら「人材開発」の相談ごとにも発展して、いろいろつながっていくことの面白さを感じた。
じっくりお話をうかがって意見交換しているうち、先方の静なる熱に打たれて、何か自分にお手伝いできたらなぁとか、お仕事ご一緒できたらなぁという思いを強くして帰ってくる。最近、お客さんにせよパートナーにせよ、こうした思いに駆られる機会がちょこちょこ続いていて、その巡り合わせに感謝する。
ビジネス的には案件とれてから言いなさいよという話だろうけど、個人的には、ひょんなことからお声がけいただいて、お話を伺いに行って、意見交換したり情報交換したり、持ち帰って先方の課題を整理したり、どうしたらいいかなぁと提案を練ったりして、考えた提案を出してみたら、なかなか良い反応をいただけて、信頼関係でつながった感じが(一方的に)あって。この時点で、ものすごーくありがたい気持ちになる。ほくほく。人生の味わいとしては、だいぶこの上ない。
私は「キャリア支援」を自分の仕事の幹とみていて、その一環として長く「人材開発」の仕事を専門的にやるようにしてきているのだけど、ここで「キャリア開発」のご相談をいただいたというのは、なんとなく、そろそろ…という風向きの変化か。ここしばらくやってきた「学習/育成」から少し幅を広げていく頃合いなのかもしれないなと。しばらくぶりに「揺さぶり」のような風を感じる。
そんなこんなで、最近は「キャリア開発」の脳みそと感受性を活性化させるようにしている。ちょうど2016年度からキャリアコンサルタントが国家資格化され、それもこれを機に重たい腰をあげて申請手続きした。CDA資格をもつ人は申請して登録できるようなのだけど、調べてみたら期限が今月までだった…(*1)。危ない、危ない。手続きに数週間かかるようだけど、ぎりぎりセーフかな。
*1: 質問いただいたので今一度調べたのですが、CDAなどの有資格者がキャリアコンサルタントになる登録申請は、平成28年4月から5年間のうちに指定の手続きを行えばOK。ただ、「現在、いわゆる標準レベルのキャリア・コンサルタントである方については、平成28年4月から9月末までの間にキャリアコンサルタント名簿に登録して頂く必要があります」ということで、今月中にその名簿登録手続きをしないと、「キャリアコンサルタント」、あるいはこれに紛らわしい名称を用いることができないというものらしく。名乗るなら今月中に名簿登録手続きを完了させなさいよ、ということのようです。詳しくはこちらをご確認くださいませ。
「キャリアコンサルタント」について(厚生労働省)
« 相手を悪者にしないユーモア | トップページ | 互いの仕事を知り合うこと »
コメント