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2016-09-27

目の手術、再び

ついに、目の手術の決断を下してしまった。前回7月の定期検診で、「次に来る時(2ヶ月後)には手術の決断をしてきて」と、お医者さんに言われていた。カルテには「オペ決心」と書かれて送り出された。

それでも私はこの2ヶ月、真剣にミラクルを期待していた。2ヶ月経過、目を覗き込んだ先生が言う。「あら、なんだか進行が止まってるね。これだったら手術しないで逃げ切りもありかもね」というミラクルを。

来い、ミラクル!そう願いながら昨日、眼科を訪ねた。恐る恐る腰かける私を見て、先生は「さーて」と、来週のサザエさんの予告でもするかのように軽快に、そしてニヤリと笑う。あごを台に乗せるよう指示すると、私の目を、右目、左目と覗き込み、「うーん、やっぱりこれは、手術したほうがいいねぇ」と。ミラクルは、起こらなかった…。

検査器具から目を離すと、先生が4ヶ月前と2ヶ月前に撮った左目の写真を見比べて言う。「ほらね、ここの白いのが広がって、黒目に近づいているでしょう。さらに広がっていくと、鼻側のこっちと、耳側のこっちがつながっちゃう可能性もある」と。さらに「手術を先延ばしにしていくと、進行すればするほど打ち手が少なくなってしまうんだよ」と。この一言に、そりゃそうだよなと納得。先生の手術の自由度を下げたくはない。

ぐぬぬ。これはもう、仕方ないのか、待ったなしか…。と打ちひしがれていると、先生が「じゃあ、また1ヶ月後にいらっしゃい。そのときに決断しておいで」と口にした。そこで、私の中の漢(おとこ)が目覚めた。え、そんなの意味なくない?1ヶ月後に決めるんだったら今日でも同じ。っていうか今日のほうがいいでしょ。ずるずる先延ばしする意味ないでしょ。

気づいたときには、漢が口を出していた。「いや、だったら今決めます」と。あぁ、言っちゃったよ。言っちゃったもんはしょうがない。やるっきゃない。俺も男だ!決めたものは決めた。女だけど。男に二言はない!男は黙ってオペ決心。女だけど。ほろり。

というわけで、手術することが決まり、また幼子に戻って恐る恐る質問。私「今は、前に手術した右目と同じくらいの進行具合ってことですかね。あれよりひどいってことは?」、先生「今は、右目を手術したときに近づいてきているくらい」。ということは、あれと同等であって、あれを上回る恐怖&痛みではないということか。いや、あれよりものすごい体験なんてありえないんだけど。

振り返ると、私はこの翼状片(よくじょうへん)の手術を、ちょうど2年前にやっている。右目の翼状片を切除したのだ。両目にあったんだけど、右のほうが進行していてよろしくなかったから取ることになった。大変な思いをしたので、左目は逃げ切りたかったが、目薬を指していてもやっぱり進行はしているというので、今回左目の手術も決断することに相なった。

翼状片とは、欠片が白目にあって、それが広がってきて黒目に覆いかぶさると、視力に影響が出るというもの。紫外線が原因なので、テニスプレイヤーとか漁師とかがなりやすい病気らしいけど、インドアな私は単純に紫外線に弱くてなったっぽい(あと極度のドライアイ)。

左目の手術を回避したいのと、術後の再発率が高い病気なので右目も紫外線を避け続ける必要があって、この2年間はだいぶ気をつかって朝から日が暮れるまで、表を歩くときはちょっとした距離でも、ごっついサングラスに帽子、日傘をかかさず、「自意識過剰な一般人」ふぜいを甘んじて受け入れてきたのに、努力の甲斐もむなしく…。いや、それはそれでやっていなければもっと大変なことになっていたに違いなく、この先もずっと続けていく覚悟はあるのだけど。

ともかく、手術を逃げ切れないとあらば、打ち手の選択肢が多く先生の自由度が高いうちに、信頼のおける先生が執刀してくれるうちに。先生は、ちょうど私の右目の手術を2年前にやった直後、60歳か65歳か迎えられて大きな病院を勇退された。今は都内の小さな眼科医院で院長をされている。手術となると、その大きな病院を使っているようだけど。先生が現役のうちに、良い環境でやってもらうのが良いんだろう。もはや、あの手術を他の先生にやってもらう気にもなれないし。

しかし、右目の手術経験があるだけに、何をされるか、どれだけ恐ろしい目にあって、どれだけ痛んでもがき苦しむか、一部始終を知っている。目の中を切ったり縫ったり抜糸したり。ご興味のある方は、今やGoogleで「目の手術 怖い」って検索すると第2位に掲載されるヒット?コンテンツがこちらにあるので、お楽しみください…。

2014/9/5「目の手術を受けた」

はぁ、あとは、その日まで、忘れよう。

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コメント

おお,真鍮じゃないや心中お察しします。
成功しますよ!

終わったら快気祝いと近況報告回兼ねて呑みましょー

馮さん、ありがとうございます。
まだ日が決まっていないのですが、年内のどこか、仕事の支障をきたさないところで決行予定です。事前の頑張れー!の会でも(笑)

正しい決断と思います。
必ず良くなりますように。

治療後落ち着いたら、お祝いしましょう!
岡本さんでも呼んでw

佐々木さん、ありがとうございます。
結局お会いできずじまいできちゃってますものね。
ぜひ会を設けましょう。頑張って乗り切ろう。

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