スマートデバイスのIAパターンなるもの
つい先日、「スマートデバイスの情報アーキテクチャのパターンについて」みたいなおしゃべりになった。
ネタ元は、以前にElaine McVicarさんが「モバイル情報アーキテクチャ」を6パターン1セットで提示したもので、検索してみたら、UX MILKの翻訳記事の途中から「モバイル情報アーキテクチャ」という見出しのところで確認できた。
この記事で、「モバイルデバイスは、それぞれ情報アーキテクチャのパターンを1セット所有してい」るとして6つのパターン紹介しているんだけど、このパターンって、違うレイヤーの話が1セット内にごちゃまぜになっていて、かえって混乱を招くのでは?というのが、おしゃべりしていたこと。
その後も、むぐぐーむぐぐーと関連書籍をめくったりして頭の整理がてら考えていたのだけど、この下に書き綴っているのは、この6パターンの説明はすっ飛ばして、これについて私の頭の中で生じている混乱をせきららに書き述べた文章…。では早速、脳内にズームイン。
(1)階層型
「階層型」は、ナビゲーション設計なり画面設計なりする以前の、コンテンツをどう分類・構造化するかってレイヤーの話で、マトリョーシカ型でも、ハブ&スポーク型でも「階層型」と両立しうるんじゃないの?ってなると、このパターン分けって何を整理した6パターンとして”タイトルづけ”できるんだろうか…という疑問にぶち当たる。
「パターン化」って、同格・同一レイヤー上にあるものを特徴ごとに分けることで、それぞれの特徴の理解を深めたり、うまく使い分けることを助けるものだよなって考えると、うーむ…となってしまう。
(2)「マトリョーシカ型」と「ハブ&スポーク型」
「マトリョーシカ型」と「ハブ&スポーク型」を取り出してみると、この2つってコンテンツを分類・構造化して、ナビゲーション設計するまでは一緒で、どちらも
・コンテンツをカテゴリー分けして「概観ビュー」1ページをハブにする
・「詳細ビュー」nページに、各スポークを伸ばしていく
・「概観ビュー」を経由して、他の「詳細ビュー」へ行き来させる
って動線の特徴は同じじゃないのかなと。
「ハブ&スポーク型」の特徴に「スポーク間を移動するとき、ハブ画面に戻る必要がある」って挙げられているけど、提示されている模式図を前提に画面遷移をイメージすると、「マトリョーシカ型」の場合だって、ハブ画面に戻らないと他のスポークに移動できないことってないっけ…と。
だとすると、ここで「マトリョーシカ型」と「ハブ&スポーク型」をパターン分けしているのは、画面構成レイヤーの話で、
「マトリョーシカ型」は
・すべてのページは「1カラム」の画面構成で見せます
・「概観ビュー」→「詳細ビュー」→「もっと詳細ビュー」と画面遷移します
対する「ハブ&スポーク型」は
・「概観ビュー」のページは「1カラム」ではなく、「複数のタイル」を並べる感じで画面構成します
・「概観ビュー」のタイルを1つ選ぶと、「詳細ビュー」に画面遷移します
って画面の見せ方の話をしているってことなのかと。
(3)「ハブ&スポーク型」と「フィルタービュー型」
「ハブ&スポーク型」と「フィルタービュー型」をナビゲーション設計のレイヤーの話ってことでパターン分けするなら、
「ハブ&スポーク型」は
・あらかじめ整理してあるコンテンツのカテゴリー分けをもとに、静的にナビゲーションしていく
対する「フィルタービュー型」は
・複数の検索軸を提示して、搭載するフィルター機能をもとに、動的にナビゲーションしていく
ってナビゲーションの仕方について話をしているってことなのかと。
(4)「タブビュー型」と「弁当箱型(ダッシュボード型)」
「タブビュー型」と「弁当箱型(ダッシュボード型)」は、どちらかというと「情報」というより「機能」ベースでの画面構成のレイヤーの話で、
「タブビュー型」は
・全画面に、主要な機能群をツールバーとして画面の下なり上なりに一列に並べて配置する
「弁当箱型(ダッシュボード型)」は
・「概観ビュー」(インデックスページ)で、主要な情報の詳細までけっこう見せちゃう一覧性の高さが売りです
って感じでは対比してパターン化できるのかなとか。
って2つとか3つとか取り出して考えていくと、いろいろ特徴とか使い分けとかについて考えを深められる機会にはなるのだけど、6パターンで捉えようとすると混乱してしまう。
実際のところ門外漢で、先日のおしゃべりの後、ひとりで本を読みかえすほどに混乱が深まりゆくばかりのような気がするのだけど、頭を動かすトレーニング(ボケ防止)効果はあったと思う(前向き)。
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