TechLION出演の後書き
先週こちらでもご案内した「TechLION vol.25」( #techlion )というIT/Webエンジニア向けイベント出演を、昨晩無事に終えました。ご参加くださった皆さま、関係者の皆さま、ありがとうございました。
小雨が降る中でしたが、19時30分の開演前に、会場の六本木Super Deluxeはすっかり席が埋まって盛況。いつものTechLIONよりスーツ姿の方が多いとのことでしたが、軽快なモデレーター2人のトークで場をあたためていただいて、時間通りにスタート。一番手の和田さんが登壇、私は二番手。
ああしたイベント空間自体には一参加者なり裏方役で行き慣れているものの、今回は登壇者としてうまく役割を果たせるのか、聴けて良かったと思ってもらえるような話ができるんだろうかという静かで重たい緊張感が、ゴーン、ゴーンと頭の中で鐘を鳴らしている状態で、和田さんの話を聴きました。
練習して臨んだものの、緊張して20分間のうち3回くらい頭が真っ白になった気がしますが…、ご参加者やモデレーターから発せられる朗らかな雰囲気に支えられ、ちょいちょい笑いもとれたりして…、和やかに進めることができました。感謝、感謝。
自分が話したのは、「今どきの若手育成にひそむ3つの思いこみ」というお題。私も先月40歳になって、「人が育たない」とか「キャリアパスがない」とか問題提起してる場合じゃなくて、問題解決する側に完全にまわったなという感覚を覚えましたと。で、ご参加の皆さんの多くも、自分と同世代か上の方が多いと聴いているので、今日は「自分の学び」じゃなくて「若手を育てる」お立場としてお話をしますということで始めました。
あと、今回のお話は20分という限られた持ち時間なので、すでに年末にSlideshareにアップしている効果が出る「仕事の教え方」に引き継ぐ、演目の前のマクラ部分を話すって位置づけにしました。それを聴いてご興味をもってくださった方があったら、演目のほうのスライドをおうちや会社でゆっくり見ていただこうということに。
それで、若手を育成しようとすると、教える側の脳裏に浮かび上がってくるであろう「行く手を阻むもの」を3つ、私が勝手に仮説立てて、その背景にありそうな3つの思いこみを深堀りして、一緒に考察していくという趣向で展開。
その私の勝手な仮説、3つの思いこみ(と、それによって脳裏に浮かび上がる思考)をざっくり挙げると、
1.自分は独学で身につけた(んだから、おまえも自力でやれよ)
2.自分の学習法が一番身につく(俺のやり方でやれば間違いない)
3.結局は本人のやる気とセンスだ(伸びる奴は勝手に伸びるし、伸びない奴は何をやっても伸びない)
あと最後に、
人に教えると自分の市場性は下がるのか?(=人に教えなければ自分の市場価値は維持できるのか?)
というお話。この3本立て(+おまけの問い)で、それぞれに私の「ちょっと待った!」を話しこんでいきました。
とにかく話し終えて、ふぃーっと一息。講演の後に声をかけてくださった方もいて、本当に嬉しかったです。「耳が痛い話だったけど、聴けてすごく良かった」とか、「来週ちょうど若手に教える機会があって、活かしてやろうと思うことがいろいろあった」とか、「まさしく、ずっとセンスの問題だろって思ってやってきていたので、話を聴いて目から鱗が落ちた」と50代の男性の方から声をかけていただけたりもして感謝しきり。あと意外にも「落語好きなんですよー」っていう方も複数いらして嬉しかった。
頑張ってまとめてはみたものの、これってそもそも今回お集まりくださる皆さんに意味のある話として受け取ってもらえるネタなんだろうか…って不安を抱えて臨んだので、お話の後に声をかけてくださった方、また話しているときの皆さんの朗らかな表情には、おおいに救われました。「お話しして良かったんだ」と自分を許して、帰途&床につくことができました。まぁ参加者の中でも、良かったと思った方が後で声をかけてくれるものなのは重々承知しておりますけれども…。
最後に紹介した、マクラの後の演目にあたるスライドはこちらです。ご参加者の方は、あの話の続きということで、目を通してみていただければ幸いです。
▼効果が出る「仕事の教え方」
http://www.slideshare.net/hysmrk/ss-56231539
また今回のスライドも、Slideshare上にアップするかはちょっと悩んだのですが、思い切ってアップすることにしました。
▼今どきの若手育成にひそむ3つの思いこみ
http://www.slideshare.net/hysmrk/3-techlion-vol25
※お話ししたけど、スライド上には盛り込んでいなかった要素をいくらか加筆・修正しています。
今回は、直接お話しする前提で作ったスライドなので、何が言いたいかというニュアンスの部分は、あえてスライド表現に落とし込まず、お話の中で声に乗せて伝えるように意識した部分もあって、スライドだけ見てもご参加されていない方にはいまいち伝わりづらい部分、誤解釈させてしまうリスクもあって、内心こわごわの共有です。が、どこか1スライドでもつまんで、へぇとか、ほぉとか、お役立ていただけるところがあれば嬉しいです。
この度は、本当にありがとうございました!
さて、ここで気持ちを切り替えて、次に向かっていかねば。浮足立つことなく地に足つけて、一つひとつの案件を丁寧に着実に。心をまっさらにして、ゼロから気持ちを作り直していこう。
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