Kindle Voyageの使用実感メモ
電子書籍リーダーの「Kindle Voyage(Wi-Fiモデル)」を使い始めたので、その使用実感メモ。といっても、すでに世の中で挙がっている一般的なユーザーの声が多くを占めると思うので特別新しいことは書いていないと思うけど、自分用の簡単な記録と、最近使い始めた1ユーザーの感想メモとして。
ちなみに、手にしてまだ日は浅く、数冊ダウンロードして持ち歩き、縦書き・横書きをいくつか併読中。200ページ強のビジネス書(横書き)1冊を数日かけて読み終えたところ。まだ小説やマンガは読んでいない。
[第一印象]
手ざわりも見た目も高級感があって良い感じ。軽い。本の持ち歩きが楽になりそう。
[持ち歩いてみて]
これまで比較的厚い本を1-2冊入れて歩くことが多かったので、カバンはだいぶ軽くなった感あり。スペースにも余裕ができた。期待どおり。
[読書してみて]
・薄くて持ちやすい
なので、座った状態でも手に持って読んでいることがけっこうある。
・読みにくい感じもない
集中して何時間も読み続けられる感じがしないんだけど、私の場合それは紙の本でもそうなので、今のところ電子書籍リーダーだからどうこうという不快感はないんじゃないかという気がしている。
・曲がらない違和感
もう少し柔らかく、文庫本ほどでなくともぐねっと曲がる感じがあると、より肌になじんで読み進めやすい気もするけど(言うは易し)、一方で…
・置いても閉じないという便利
硬さがあって自立的にページが開いていてくれるので、置いて読んでも閉じないのは大変便利。手が楽だし、手を他のことに当てながらも読める。食べながら、飲みながら、キーボードたたきながらもOK。
ちなみに、紙の本でも閉じない本は実現でき「計算ドリル」とかあると思うんだけど、コードとか書かせる技術系入門書が「一緒にやってみよう!」と語りかけつつも、手を放すと閉じちゃう作りになっているのはなぜだろうと逆に思った。
・ページめくりのもたつきストレス
ページめくりの度に表示がにじんで、もたつく。ちょっと前のページに戻るという動作を面倒に感じてしまうレベル。表示領域が限られていて、ページをめくる頻度が高いだけに気になると言えば気になる。これはよく聞いていた話なので、今もがんばって改良中なのだろう。
・ハイライト、検索、引用できない本が混じる
古い本など書籍によっては、紙をスキャンしただけの状態で売られていて、ハイライト(線を引く)、検索、引用ができない。Amazonサイトのその書籍の「商品の説明」欄に注意書きがあったんだけど、「商品の説明」を書いた人(出版社?)の善意によってわかるようになっているだけなので、Amazonの仕組み上は区別されていないようだ(あるいは明記するよう運用ルールを設けているのか)。私は買って読み始めてから気づいた(紙よりは400円安かった)。
・人の「ハイライト」が見えるという新しい体験
ハイライトできる本だと、その本を読んだ別の人の何人が、この部分に線を引いたという情報がさりげなく記され、これはこれまでにない体験だなと、その部分を興味深く読んでしまう。逆に、自分がハイライトしたい箇所で、他の人が特にハイライトしていないのを、「私が初めて線を引く人」的に誇らしく感じる気持ちも。
・「ページをめくる」というメタファがしっくりこない
横書きの本を画面下まで読んで、次のページに行くとき、「下に送る」のではなく「右にめくる」という動きがしっくりこない。縦に長いWebページをスマホで読むように、縦長なり横長の1枚の巻物構造になっているイメージで、行を指で送っていくほうが自然に感じる。
見せ方の移行期なのだろうけど、古い本のスキャンデータならともかく、新しく出た本でも今のところそうなのか。もう少し楽に紙とデジタルと作り分けできるようになると変わるのか、あるいはもう少しデジタルファーストっぽく作るようになると変わるのか。
・現在地の把握が直感的にできない
今読んでいるところが「全体の中の」あるいは「今の章の中の」どの辺なのかという把握が直感的にできない。ここも今後改良していくのであろう道半ば感がある。すでに読んだ側と、これから読む側で、巻物の巻の厚みが違う表示とかがあるとわかりやすいと思うんだけど…と素人発想。
[読み終えた後]
・物理的に本が狭い部屋を圧迫しないのは良い。良いのだが…
・「読み終えた本」という物質が残らない虚無感?がなんとなく漂う。慣れかしら。
[使ってみて]
・Wi-Fiモデル(3Gなし)なので、同期はそんなにスムーズでない。主に家の外で使うのでネットにつながらない状態で使っており、Wi-Fi接続する家の中では立ち上げないことが多いから、読んだ最終ページが更新されない。だから、iPhoneで開いても最終ページは同期されないのがたいてい。
・スマホに比べてバッテリー長持ち、頻繁な充電が不要という取り扱いやすさを感じる。
以上、メモ書き。電子書籍リーダーが出始めた頃に比べると、だいぶ読みたい本が電子書籍として出てきている感はあり、紙と電子と併用していく感じで行きそう。そうしているうちに、こういう本は紙がいいなとか、こういうのはデジタルがいいなとか、もう少し体感的に整理されてくるかもしれないなぁという気がしている。
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