入社10年
短納期の猛烈仕事が一段落して、久しぶりに緊張の糸をほどいた。顔をあげてみれば、一気に2014年の年末が押し迫っている。この年末で、今の会社に入って丸10年を迎える。2005年1月1日入社なのだ。
それより前、マルチメディアだインターネットだと騒がれた黎明期に7年ほど、そうしたものの講座を個人向けに提供する教育事業に従事していて(専門性があったからではなくて、たまたまの巡り合わせだけど)、その後キャリアカウンセラーの修行&実務期間をもって、再び人材育成事業の現場に戻りたいなぁと思っていた時期に、今の会社への転職の誘いがちょうどいい巡り合わせでやってきた。
当初は、自社に登録している派遣スタッフのトレーニング専任者を探しているという話で入社した。3年ほどは、主にその期待に応えるかたちでB2Cの仕事をしていたのだけど、その間ちょこまか対応してきたクライアント企業に社員研修を提供する仕事が、4年目くらいからメイン業務になった。それで今日まで、早7年ほどが経過。入社当初は想像だにしなかった法人向けビジネスを好んでやっているのだから、ご縁というのはありがたいものだ。
この10年で自分が社員研修を提供した先は、一般企業だけでも34社になる。ほそぼそと会社の端っこでやっているので、これが多いのか少ないのかよくわからないけれど、いろんな企業の方々と相対し、社内の人材に関する問題意識をうかがって、それをどういう問題として捉えて、どういう人材育成施策を打ったら有効なんだろうと手探りで形づくってきた時間と経験は、私にとって大変に尊いものだ。
20代のうちはブラックボックスだった法人向けの人材育成も、結局は生身の人間で構成されていて、そこには生々しい、だからこそ知恵をしぼって心をくだくことで解決しようのある問題が見いだせることを、肌で感じ取った。
何歳になっても、何年経験を積んでも、反省すること、緊張すること、試行錯誤することばかりだけど、それこそが豊かでたのしいってことだよなと思いながら、10年の節目をくぐり抜けようとしている。こんな中途半端な位置づけながら、なんだかんだとのびのび仕事をさせ続けてくれている会社には、すごく感謝している。
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