考える生き方
金曜の晩、弱っちろい精神状態をかかえて週末に突入した。偶然ながらこの週末は、私にしては人と過ごしている時間が長かったので、それでずいぶん救われた。ずっと一人だったら、相当やりきれなかったのではないかと思う。助かった。
それでも、日曜の晩に知人の通夜から帰って一人になると、ポケットが空っぽになっているのをひしひしと感じて参った。自尊心のようなものは多く持ちすぎていてもやっかいだが、いくらかはないと一人で立っていられない。それで命からがら、閉店間際の大型書店に出かけた。数日前にこの辺りを読んでいて、今こそfinalventさんの「考える生き方」を、と思ったのだ。
手に入れるやいなや、すぐ近くの珈琲屋に入ってカウンター席に着席。「はじめに」を読んだ。やさしかった。とてもやさしい文章で、あぁ思ったとおりだ、今日はこの本を読むべき最適な一日だと思った。
世間的に社会的に、自分の人生の意味はないとしても、自分の内面から見れば、それなりにある種の手応えのようなものがあれば、それを支えに生きていける。(略)とるに足らないことであっても自分の人生の意味合いを了解しながら生きていくことはできる。誰でもそういうふうに生きていくことはできる。
許された、という感じがした。それでいいんじゃないか。それを支えになんとか。ただ、自分の内面から見た手応えのようなものは、やっぱり、なんらか、見出したいよな。そう思った。
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