母の三回忌の挨拶
亡くなってから1年後に一周忌があるのはわかりやすいが、その1年後に三回忌があるのは、なかなかわかりづらい。○周忌は○年目が終わるときに執り行われ、○回忌は○年目が始まるときに執り行われるので、一周忌の1年後には三回忌がやってくる。
今日は母の三回忌だった。あれから2年。
法要とお墓参りを終えて、お斎(おとき)の時間。皆で談笑しながら食事を終えると、父が「たまには長女が締めに挨拶したらどうだ」と言い出した。酔っぱらいの思いつきだ、無茶ぶりだ。が、これまでずっと挨拶は父と兄に任せてきたので、一度くらい自分の思いを話してみるのも良い機会かと思い、20人ほどの親戚を前に話をさせてもらった。
2年という時間の力は相当なものだなと思います。ちょうど2年前はひたすら悲しみに暮れていて、それから半年したくらいの時期は、悲しみが薄れていくのが悔しくて、それが悲しくて泣いていました。それが今は、そういう悲しみや悔しさを覚える気配もなく、落ちついた母との関係がここにあるように思います。近づくことも、ないのだろうけれど、これ以上離れることもない、穏やかな関係になったのかなと。
今もちょくちょく母のことを思い出します。彼女は本当に凛とした女性で、言葉を大切にする人で、言うべきだと思うことはしっかり言うし、言わないほうが人に優しいと思うときには、安易に言葉にせず、言わないという選択をする人でした。私はこの先も、折にふれ母のことを思い出し、そんな母のように生きていきたいと思います。皆さんも、今後も、折にふれ母のことを思い出してくださったら嬉しいです。
そんな話をした。みんなすごく素敵な表情で話を聴いてくださったのが印象的で、あぁ、なんか、良い機会をいただいたな、と思った。お天気も晴れて、良かった。
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