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2013-01-07

年始の仮説

「年末の戸惑い」を書き留め、年末年始の間もぼやーんと考えていたというか、自分の内側で何が起こっているのか耳をすましていたら、うーん、キャリアカウンセラー然としたものにもう一歩近づこうという流れが来ているのかなぁと思いついた。

今の「研修をつくる」仕事も、私としてはキャリアカウンセラーの仕事の一環としてやっているつもりなのだけど、まぁやはり「一環」だ。今の仕事のありようは「法人に対してソリューションを提供する」ということになろうが、「個人に対してカウンセリングを提供する」ということも、それこそキャリアカウンセラーの本分ともいえる欠かせない役割だし、本分であろうとなかろうと私が尽くしたい仕事の一つのありようではないか。

もともと20歳から30歳くらいまではほとんど個人を相手とするB2Cに従事してきた。30歳くらいから徐々に法人を相手とするB2Bの業務比率が高まり、ここ数年は法人のお客さんにソリューションを提供する仕事が大半を占める。

法人に軸足を移した背景には、キャリアカウンセラーとして個人と向き合うにしても、B2Bの現場経験のない人間が、B2Bの現場をどれだけリアルにイメージできるものか、どれだけそこで働く人の気持ちに寄り添えるものかと考えたこともある。結果的に、ここ数年で得た実務経験と感情体験には、B2B特有のものが多分にあった。

ヒアリングにせよ、企画立案にせよ、提案書作成にせよ、プレゼンにせよ、受注確定にせよコンペ負けにせよ、受注後のプロジェクトマネジメントにせよ、講義や演習の設計・開発にせよ、教材や本番の納品にせよ、その後のレビューにせよ、B2Bならではの現場感情を存分に味わった。B2Bへの移行期、「私は法人相手はどうも苦手で…」と逃げ腰にならず取り組んで、本当に良かったと思う。

まぁ、あらゆる人のあらゆる経験や感情体験を自分のものとすることはできないので、いくらやったって、人の気持ちを推し量るのに十分とはいかない。けれど、とにかくここ数年で得たものは大きかった。

それを踏まえて、ここから2〜3年くらいの間で、再びキャリアカウンセラーとして、個人と向き合う時間ももっていけたらいいな、と思っているのではないか、と。自分のことながら、まだ仮説なのだけど…。

別に、B2Cビジネスという体でなくても構わない。本業をそれに移行したいということでもない。というと中途半端だと思われるかもしれないけれど、中途半端にしたくないからこそ、安易に今の仕事を移行する気はわかない。

今の仕事への責任みたいな話を別にして、個人的な仕事のやりがいでいっても、私は法人の仕事を有意義だし、好きだし、大事にしたいと思っているので、現実的な仕事の比重として当面B2Bをやっていくのは変わらないように思う。

長い目でみても、会社が私をそのように活用したいと思い、私もこの会社ではこう働くのが一番会社の理念に通じた貢献ができると思うかぎり、それでお世話になるのがいいと思っている。実際は今も、軸足がB2Bにあるだけで、いろいろやらせてもらっているし、今後も提案すればいくらでも領域を広げられるし、変化をもちかけられる環境でもある。

というわけで、今すぐどうこうということはないのだけど、法人向けに「学習の場の構造化とその洗練」に力を尽くすのと別に、個人の深遠さに向き合って一緒に可能性を探し当てていくキャリアカウンセラーとしての仕事を、これから2〜3年くらいかけて身体を動かしながら模索していけたらいいかなぁと。

昨年MBTI認定ユーザーとしてのカウンリング活動を再開(というか開始)したのも、これの予兆という気がするし、昨年は一対一で会って人と話し込む機会が多くあったのだけど(もともとの傾向ではあるが)、その過程で、あぁこういうふうに一人の人と丁寧に関わりをもつことの尊さを、もっと意味ある形に昇華できるかなぁと手応えを得たりもした。

とりあえず、中途半端に駆け出してぜいぜい言わないように、今は準備体操をしたりしている。そんな新年です。相変わらず、こういう感じの曖昧模糊とした文章が挟み込まれること請け合いのブログですが、本年もどうぞよろしくお願いします。

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