人に会えるのはね、
30代も半ばになって親との死別も体験すると、一回一回、大切な人と会って話せたり、場と時間を共有できることが、本当に嬉しいことだなぁと思う。そして、これが最後かもしれない、とも思う。そう毎度切実に思うわけではないけれど、ぼんやりと、時々思う。
伊坂幸太郎の「モダンタイムス」という小説の下巻に、こんなセリフがある。
あなたはまだ実感ないだろうけど、人に会えるのはね、生きている間だけだよ
そうなんだよなぁ。本当に、今だけなのだ。今のうちなのだ。あとどれくらいかはわからないけれど、いつか私たちは、死別してしまう。だから、間違いなく起こってしまうだろう、そのときまで、大切な人たちに会えることを、大切に味わいたいなぁって思う。
そんなことを胸に、改めてこの貴重な時間を振り返ってみると、やっぱり人生ってのは素晴らしく輝かしいもんだなと思う。それはきっと、私の周りにいる人たちが、とてもきらきらしているからなんだろう。効率化も時間短縮も、目的じゃないから、人に会いにいこう。
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