自分の仕事を書く
昨日、勤め先の法人向けサイトに、自分が担当する研修サービスの記事を載せた。といっても文章を書く以外のデザイン全般、プロモーション担当さんがやってくれたのだが。
この「事例紹介」コーナーには、すでに研修サービス系の記事が2本あがっているのだけど、それはクライアントさんにインタビューしてライターさんがまとめた記事(これは元上司がやってくれた)。一方、今回は自社の制作ディレクター向けに実施した研修を取り上げることにしたので、研修づくりの裏側を裏方の自分が直接書く体裁にした。
自分の仕事というのは、語り出したら切りがないものだ。それに、裏方の仕事というのは分かりづらい。しかも華がない。一所懸命説明しても、いや、すればするほど相手を退屈にさせてしまう。そんな思いがあって、これまで「どんなお仕事を?」と訊かれた際も、極力熱く語りすぎないよう注意を払ってきた(つもり)。
親戚なら「教育関係」とか「インターネット関連」などと答える。すると「パソコン関係ね」と返ってきたりして、「そうですね」と返すと、その会話は平和に幕を閉じた。友だちや仕事関係の方なら、「Web系の研修サービスを提供しているんですが、講師以外の裏方全般です」というイメージしようのない説明をして、それはそれで相手を困らせている気もするが…、「なんか、分かりづらいですよね」と煙に巻いて次の話題に移った。
それをじゃあ、ざっくりとでも言い表してみたら、どんな分量になるんだろうというのは私も謎だったが、今回実際に書いてみたらこれだけの分量になって、いやー、ほんと簡単な気持ちで話すもんじゃないなと改めて自覚した。
でも一度、何らかこうした話に意味を見いだせる場に遭遇できたら、書き表してみたいものだなとも思っていたので、今回機会を得てそれはそれで良かったと思っている。
『Webディレクター向け「アクセス解析研修」にみる研修設計』
自分の写真が出ているのは小っ恥ずかしいけれど、当初はもっと何体も私のちっちゃいのがうじゃうじゃいて気持ち悪かったのを、これでもだいぶ減らしてもらい、なめこを採取するようにざざーっとよけたらだいぶすっきりして、感覚が麻痺した。
書いてあることは、どの分野でもよく言われる当たり前のことオンパレードじゃないかと思っている。ただ、当たり前のことって結構骨が折れるもので、全うしようとすると知力も使うし、時間も労力もかかる。だから、各分野でそれぞれの人がそれぞれの当たり前をコツコツやっていく必要があって、それが意外と大事なんじゃないかと思っている。私はこの分野で当たり前のことを丹念にやり続けて、もっとできるようになっていったらいいなと思っている。
早十数年、研修や講座を納める仕事をしているけれど、きちんと本質的な目的をとらえて、最後までその目的を見据えて、それを具現化するために首尾一貫した取り組みをやり通して成果につなげるというのは、いまだ毎回すごく難しい。
でも、その経験を重ねながら、少しずつ自分のもとにやってくる相談の幅が広がり、書ける提案の鋭さや深みが増し、それを一つずつ具現化していって、それを続けていけたら、もう十分だなぁと思うのだ。私にはそれがすごく難しいことで毎回反省しながら続けているけれど、すごくすごくやりがいのある仕事だ。というわけで、また裏の作業場に戻って、トンテンカンと学習の場づくりに励みます。
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