内省のなかみ
久しぶりにどっぷり反省することがあった。その過程で「人に迷惑をかけてしまったとき、自分が自分に対してしていること」を、なんとなく自己観察していたので、それをメモに残す。外側の世界で打開策を講じるのとは別に、自分の内側で何をどう内省していたか。
人に迷惑がかかった原因探しは、まず「自分の力量不足」からあたる。ここを棚上げして、まず周辺の事情なり環境から原因を探り始めると、それだけで結構な数の「事情」が集められるので、反省材料としては十分な量が集まり、それで反省会は成立してしまう。
結果、「自分の力量不足」に起因する原因究明は手つかずのまま反省を終えてしまう。そのほうが精神的にも安泰なので、放っておけば人間は自ずとそうなるものだと思っている。
なので、まず最初に「自分にどんな能力がもっとあったら、今回の迷惑は生じなかったのか」という観点で原因を洗い出していく。事情のほうは後からでも冷静に洗い出せるだろう。すると、あれこれ出てくるんだな。日々の習慣にも見いだせるし、具体的なスキル不足にも思い当たるところが出てくる。自分の仕事のやり方の甘いところも見えてくるし、その問題が起こったときの自分の初動の、人への配慮の至らなさ加減にもげんなりしてへこむ。
「自分がもっとこうであったら、こうはならなかった」という要素を、一人ブレストのように洗い出す。あの時点で、この時点で、自分の領域でできたこと、だけど自分の力量不足でできなかったこと、気づけなかったことに焦点をあてて一通り書き出す。
そうやって、えぐれるだけえぐると、自分はこれを持っていない、この能力が低いということが、だいぶ具体的に把握できる。もっとこうしたら、もっとこういう能力を高められたら、もっと日頃からこういうことをしていれば、ということがわかる。
ということで、しっかり反省して、しっかり今の力量を理解して、さじを投げず、自分を見放さず、また頑張ろうと思う。それしかできないもの。そうやって頑張ろう。問題がわかれば、少なくとも昨日の自分よりはいい仕事ができるんだし。自分の至らぬところに気づけぬまま思い上がるよりは、成長の見込みありなんだし。そうやって励ます。そうして内省を終える。
内省を終えたら、ちょっと放心状態で時間をやり過ごし、うるうるしたり、しくしくしたり、泳いだり本読んだりして、しばらくして元通りに戻る。といっても、全部元に戻っちゃだめなのだ。この経験を無駄にしないようにしないと。やれやれ。
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