トレンドの早期参入、実績づくり、広報
先週末のWebSig会議( #websig )「2012年に向けたWeb受託企業の戦略」に参加してきたメモ。思ったこととか考えたこととかの個人的なメモです。私の頭の中でごった煮の調理加工済みなので、誰が何を言ったのかはまったくわからない状態に…。というか、もはや誰もそんなことは言った覚えがないという話も。構成やスピーカー情報を知りたい方はこちらへどうぞ。と煙に巻いてメモ開始。
「2012年に向けたWeb受託企業の戦略」をテーマに各社スピーカーのお話を伺って、この辺が今時分の「トレンド」なんだろうなぁと思ったキーワードをまず列挙。
- HTML5
- Android
- スマートフォン
- ローカルサービス(位置情報)
- ソーシャルメディア
- 電子出版
- O2O(Online to Offline)
- アトリビューション
- ゲーミフィケーション
- クラウド
「トレンド」という言葉は「トレンドに振り回される」というように良くない使い方もできるし、私自身まったくトレンドにうとい体質なんだけど、日々わき出てくるトレンド的話題からその可能性や発展性を見据えたり、どのトレンドが自分の強みと親和性が高いのか、自社の強みとあわせたとき相乗効果を生むのかといったことを見定めて、近づいたり放置したり取捨選択を行うのは、すごく大事なことだよなと「トレンド」を再考する機会になった。
そして一連のお話を伺って各社見事だなと思ったのは、こうした選択と集中を行い、選んだトレンドに関しては“リスクをおって”早期参入を図り、実績を作り、作り終えた後しっかりそれを広報しているところ。そうして、そのトレンドの先駆者として認知され、次へつなげていく発展的な取り組みをしている。
書いてしまえば当たり前のように聞こえるかもしれないけど、実際はなかなかできていないもの。目先の案件をこなすのにいっぱいいっぱいで、経験のないトレンド案件に新規参入するのは後手にまわってしまったり、標的しぼらずどれも中途半端に知っているだけになってしまったり。つまりどれも作っていない、やっていない状態。あるいは、やってはみるんだけどリスクを負うところまでは踏み込まない、だから結局中途半端に終わっていて次につながっていないとか。実績はあるんだけど広報活動していないから次につながっていないとか。
トレンドの早期参入、実績づくり、広報活動のサイクルをまわしていくことは着実だし大事だよなぁと思った。今の時代ならソーシャルメディアが強い味方になってくれるし。実績がない分野でお客さん案件を取るのが難しければ、実験プロジェクト的に自社で何か作ってみて、それを広報することによって、クライアントの引き合いにつなげることも狙える。クライアントも、新しいものに関してはやっぱり「その類いの実績があるか」が発注先選定の重要な指標の一つになるし、早期参入なら小さな実績でも大きい価値をもつ。
こうした取り組みには、そこにコストを割くという判断が必要だけど、「短期的に見たらマイナスだけど中長期的に見たらやるべきこと」は、やっぱり判断して、これというものをやっていかないと先が続かない。なんというかな、各社さん「無駄はしないけどケチもしない」というか、選んだものに関しては「リスクをおってもやる」というより「リスクを買ってやる」潔さみたいなのが光っていた。
その他、クライアントの要件変化とか、今の世の中こんなこともできるんだなぁとか、実際こんな戦略にうって出てるんだなぁとか、いろいろ学んだことはあるのだけど、とりあえず一番印象的だったのはこれ(いや、もうちょっといろいろある)。とにかく、とっても面白かった。モデレーターの皆さん、スピーカーの皆さん、懇親会でお話しさせていただいた皆さん、ありがとうございました!
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