事態の急変
私が実家に戻っていた土日はそこそこ落ち着いているようにみえた母の容態が、月曜の朝からだいぶ悪化したらしい。ここしばらくは辛くなっても時間が経つと落ち着くようだったのが、今回は痛くなったとき用の薬も効きめなく、眠るに眠れず、火曜の早朝、母が病院(ホスピス)に入院させてほしいと泣きながら父に頼んだという。体調も、事態も急変したことを、先ほど父からの電話で知った。
主治医がいる病院の勧めで、以前父が見学しておいたホスピスに連絡をとり、すぐに受け入れられるとのことだったので、救急車を呼び、父が一緒に乗り込んでホスピスに向かった。家で入院の準備をして、妹が車で後を追いかけた。
いくつかの検査をして、母が食事時間を迎えたときに、父と妹だけ医師に呼ばれて別室で話をした。CTスキャンなどの検査結果を見せられて言われたことは、もういつ何があってもおかしくない状態だということ。思いのほか進行が速く、2週間か、1ヶ月か。会いたい人には会わせてやってと、ドラマの1シーンのようなことを言われたようだ。
2週間て、これまで何度あっという間の2週間を経験してきたかしれない。あの2週間かと思うと、ほんとやりきれなくて、どうしようもない。
母の病室に戻ったとき、そのことは度胸がなくて言えなかったと、父は電話口で声をふるわせた。検査結果を見せられて、だいぶ進行しているって話をされたとだけ、母に伝えた。ただ、母は勘のいい人だから、何か感じ取ったんだろう、泣きながら話を聴いていたという。
家に帰る途中の駅で、私は父と電話で話し、昨日・今日の一通りの話を聴いた。家の最寄り駅まで来て夜の街に足を踏み入れたとたん、大粒の涙がぼろぼろ落ちてきて止まらなかった。ただただ、連れて行かないでと懇願したけれど、届ける先がない。つらいなぁ。本当につらい。人間て、本当に大変な生き物だ。強くないとやっていられない。
« 日々ともに暮らす | トップページ | おばあちゃんが来た »
どんなことを書いても上辺だけの軽いコメントになりそうですが、
せめて、少しでも痛みや苦しみが和らぐことを祈ります。
投稿: saltpan | 2011-02-02 22:31
saltpanさん
ありがとうございます。今日は仕事あがり急いで母の入院先に向かい、すべりこみセーフで30分ほど会えました。病院のケアでだいぶ楽になったようで、穏やかな様子でした。本当に、できるだけ痛みがない状態を願うばかりです。
投稿: hysmrk | 2011-02-02 23:33