ふとん持ち去られる
もう長年(子どもの頃から使っていたから30年くらい?)お世話になってきたふとんを、粗大ゴミに出した。おふとんなので、別に壊れてどうこうということではないのだけど、まぁたいそう重たいし場所をとっていて、部屋も狭いのでちょっとすっきりさせたいなぁと。今どきのふとんは軽くて、一枚でもあったかいんでしょ?っていうノリなんだけど(Amazon情報)。
思い立ったが吉日ということで、まずは今のふとんを手放す手はずを整える(この先1ヶ月くらいはタオルケット暮らしなので、ふとんなくても大丈夫)。これは大きさ的に、普通にゴミの日に出しても持っていってもらえないんだろうと思われたので、粗大ゴミの出し方を調べて、ネットで粗大ゴミ回収の予約をして、近所で区の粗大ゴミ処理券を購入し、前夜にふとんをひもでくくって(どうすればいいのかよくわからなかったがとりあえず)粗大ゴミ処理券を貼って、今朝マンション前にふとんを出してきた。
それでふとんを出すついでにコンビニに向かい、5分足らずで戻ってきたら、なかった…。ふとんなかった。ふとんなくなってた。粗大ゴミの回収は確か8時以降で、ふとんを出したのは7時くらい。だから粗大ゴミ回収業者さんじゃないんだろう。ホームレスの人が、ふとんとはめっけもんだと思ってもっていったんだろうと思ったんだけど、どうも釈然としない。
粗大ゴミ処理券を買って、業者さんを呼んで、この後業者さんはふとんを取りに来てくれる。わざわざ足を運んでくれているのに、ないというのも申し訳ない。申し訳ないけど、私も券を購入して、お願いしますという心もちでいたのだ。なんだけど、お願いできずじまい。なんかこう、もっと最初から必要な人に引き渡せる社会システムになっとればいいのに…と思ってしまう。それで、どうだったら一番よいサイクルになるのだろうと考えてみたのだけど。
市区町村がホームレスの人に粗大ゴミ回収業の仕事を発注する。必要なものはもっていってOK、不要なものは回収業者さんが通常行うとおりの手続きに流すとか。今同様の流れで業者さんが回収した粗大ゴミをどこかに集めて、その場を市民に開放する。一定期間そこに粗大ゴミを置いておき、そこに欲しいものがあれば市民が持っていけるようにするとか。
でもなぁ、そうすると「私は捨てたのであって、誰かが使うことは想定していない。見ず知らずの人が使うのは気持ち悪い」っていう人が出てくるよな。そこは「そう思うくらいの未練があるものは、使い続けるようにしましょう。(エコちゃんマーク)」とか。まぁダメだよなぁ。張り倒されるよな。それに、一般開放された場所ではいいものは手に入りづらくなるから、やっぱり回収時に家の前で捕獲っていうのは残るか。
つまるところ、今のが現実的な落としどころってことなのかしら。まぁ個人的には、粗大ゴミを手元から手放せたという点ですっきりしているのだけど。私が安易に区の粗大ゴミ回収を選択せず、もっと出し先を「ゴミ」じゃない何かになるように発想して、その手はずを整えられれば良かったのか。そんな気もするな。
でもそんな生活力ない。オークションとかフリーマーケットとか、そっち系で動けるだけの時間的・エネルギー的余裕もない。こういう生活力に乏しい人間にも優しい公の仕組みが、もっと有効な流れとして作れるといいなぁと思う。
と、結局何の答えもなく、さらさら流して仕事の準備を始める日曜の朝。相変わらず大変な日々でして、現実逃避の一幕でした(ゴミ問題のほうが超現実な気もするけど)。それにしても、5分たらずでなくなるって、すごいよな。敏腕である。
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まずタイトルだけを見てびっくりしました!あぁぁそういうことだったんですね!
私てっきり、干してある布団を盗まれたんだと思い、「どういう泥棒だよ!」と一人ツッコミしてました。。
粗大ごみはねぇ、、持って行く人いますよね。
うちはマンションの裏口付近がマンション住人の粗大ゴミ置き場なのですが、私が見ているだけでも、スキーとかベッドとか箪笥とか子供の机とか・・・色んなものが毎月出されていて、「あ、これまだ使えるじゃん!」と思ったりしていました。
持っていくのもどうかと思いますが(でもそれもエコでいいのか?)、ひどいのになると便乗して捨てていくんです。粗大ごみのシールを購入しないで、自分ところの粗大ゴミを、うちのマンションに。
しかし、自分が長年使い込んだ粗大ゴミを、どこのだれかわからない人に、しかも譲ったんじゃなくて捨てたのを拾われたっていうのは、微妙に複雑ですよね。。
ましてお布団て・・・・。(^-^;
粗大ごみを、欲しいと思っている人に手に入りやすいように情報や場所を提供してリサイクル・・・っていうのはありかなと思います。
ただ、その人たちの手に渡った粗大ゴミが、先方で不要になったときに、ちゃんと粗大ゴミの手続きを取って有料で捨てられるかというと、なんとなくそうじゃない可能性の方が高いような気がして、そうならないためにもあまり粗大ゴミと出されたものがぐるぐる循環しないようにしているのかなぁと思ったり。。
私も日曜の朝に、まりさんの日記を見てあれこれ空想してみました。。すみません、コメント長すぎるし。
投稿: ベル | 2010-07-25 10:02
私も後から見て、このタイトルはいろいろ空想できるなぁと思いました(笑)。
粗大ゴミ、いいサイクルないですかねぇ。近隣のつきあいが豊かな時代なり地域なりでは、基本的に「不要になったけど、まだ使えるもの」は周囲に使う人がいないか聞いてみるってな流れになるんでしょうけれども。今の時代なり、この地域の特徴的に、そういうのがなかなか難しい環境とあらば、それに変わるスムーズな仕組みがあるといいなぁと思うのですが。
とはいえ、2件隣のお姉さんが使っていたふとんを今夜からは僕が…とかいう社会システムだと、高校生とかなかなか寝つけなくなったりして健康上どうなのかとか思うのですが。今の時代、むしろ見ず知らずの人の手にわたるほうが気持ち悪くないといった感覚もあるのかもしれません。
とすれば、一旦「不要になった誰かのもの」を、ある機関に移動することで一旦「名無しの中古品」にして、また「中古品で手に入れた誰かのもの」に再生できる流れがよいのかなぁと。まぁそういうビジネスはいろいろあると思うのですが、その手前の仕組みとしてあるとありがたい…。まぁ、勝手な話ですが。
んー、「ゴミ」っていう名前をつけないで再生させる仕組み。あー、またただぐるぐる考えるだけでありましたが。一緒にぐるぐる考えてくださってありがとうございます(笑)。
投稿: hysmrk | 2010-07-25 10:34
「じゃぁ、僕がその布団をもらいますよ(にやり)」というと、きっと「キモい」「そんな人だと思わなかった」と嫌がられるので、言えるはずはなく、まぁ結果としてゴミとして処理されるしか選択肢はなかったかもしれません(違
投稿: まっちゃか | 2010-07-25 18:11
お、これが噂の「実は言ってしまっているのに、言えるはずもないと添えることで、言っていないふうを装う」戦法ですな。さすがっ!
投稿: hysmrk | 2010-07-25 22:09
よ、よく見抜いたな(笑)
でも、これを片思いに使うと大変な痛手を受けることがあるので、素人にはおすすめできない(爆)
投稿: まっちゃか | 2010-07-25 22:36
とは、玄人の発言(笑)
投稿: hysmrk | 2010-07-26 01:43
確かイタリアかフランスでは、自分の車を売りたい場合、フロントガラスに「売ります。」と連絡先を書いておくのがよくあるそうです。オークションや買取業者すらそんなに要らないんですね。
僕も引越で粗大ゴミを外に出したら、下の階に住んでる人に椅子と棚をもらっていいですか?と聞かれたのであげました。もちろん粗大ゴミシールは貼った後で・・・
投稿: sasaki | 2010-07-28 01:21
個人情報うんぬんかんぬんとか、過剰に敏感になっていると、こういう便利さ、有意義さを失ってしまうからこわいですよねぇ。昔はもっと出し惜しみせずに暮らしてたじゃないのっていう…。つまるところ、近所だったり、このコミュニティの範囲だったら、リスクより便利をとるみたいに思える場の雰囲気づくりが必要なんでしょうね。
それが、イタリアなりフランスなり、sasakiさんの以前の住まいにはあったんじゃないかなーと思いました。大事、大事。
投稿: hysmrk | 2010-07-28 06:54
そうなんです、その車の話を聞いて、代行サービスが繁盛する社会って、人と人の繋がりを重視しない社会ってことかーって思ったんですよね。物物交換する手間をかけたくない=知らない人と関わりたくない、だから。
それがアメリカでは今度はオークションサイトじゃなくて、物物交換サイトが人気で、どっかの高校生が携帯電話か何かすごく安いものから交換して、今ではポルシェを手にれたというニュースをやってました。なんか感慨深いです。
しかし、その布団を盗んだ人、ずっと狙ってたのだとしたらちょっと怖いですなー。
投稿: sasaki | 2010-07-29 00:36
時代変化で人と人の距離感がかわってきているんでしょうね。少なくとも日本のなかでは。日本は時代変化に、根底から変容させられやすいのかもしれません。絶対的な神がいないし、よくもわるくも自由ってところが影響しているのかも?とてきとーな発想。
ふとんもっていった人は、んー、ふとんずっと探していたのかもしれませんし、ふとんは貴重なものだから、とりあえず使い手があるはずと思ってもっていったのかもしれませんねぇ。
投稿: hysmrk | 2010-07-29 07:09