採血のテーマソング
今日は健康診断だった。無事帰還できて本当に嬉しい。祝杯をあげたい気分である。健康診断は一年に一回受けなきゃいけないものとされているけれど、実はここ2年ほど逃れ逃れてきた。うちの会社は「日を決めて自分で受けてきなさい」というスタイルだったので、「あぁ気がついたら一年過ぎてしまって…」ということにしてやり過ごしてきたのだ。
というのも、2年半ほど前に受けた、「30歳のうちに必ず受けなさい」という人間ドックで大変な目に遭ったのだった。その様子はまぁこちらにも書いたので割愛するとして、とにかくもともとそっち系は大の苦手だというのに、そのときの採血では気を失いかけ車椅子で運ばれベッドに寝かされ…とひどく怖い思いをしたので、そろりそろり後ずさりしながら生きてきた。
しかし、健康診断の受診率が著しく低いということで、総務から「こちらで手配をするので希望日程を教えてください」とありがたいご案内をいただき、希望日程を記入して次の人にまわす回覧板までまわってきて、この親切を無下にもできまいと痛いところをつかれ、もはやこれまでかと…。
それで今日が、希望していないけど希望日程な健康診断の日だったのだけど、朝からどきどき気がかりでならず、午前の打合せを終えて病院に移動している電車内で緊張もぐぐぐーんと高まり。私の採血のときのテーマソングは「おお牧場はみどり」なんだけど(これを頭の中で小人が大合唱する、場所は牧場、指揮者は燕尾服のイメージ)、いやむしろこういう「無理やりテンションあげていこうよ」的アプローチが良くないんじゃないか、今回は試しに別の曲でいってみたらどうかと考え出した。
だけど、浮かんでくるのはベートーベンの「運命」(じゃじゃじゃじゃーん)とか、映画「スピード」のバスが大暴走しているときの曲とか(ちゃっちゃーらちゃっちゃーら)で、むしろ一層追い込まれるんじゃないかという気分になり。もっとしっとりした曲を!と考えたら「遠きー山にー日は落ーちてー」が流れてきて、「もはや人生の終末」ムードが漂いしょんぼりしてきたので、今回は曲の差し替えをあきらめた。
で結局、今回は「おお牧場はみどり」も止めて無音状態に。無音でいろいろ自分への説得材料を考えていた。「イタイ」と思うから痛いのではないか。「イサイ」と思ってみたらどうか、「ヤサイ」みたいで体にやさしそうじゃないか、とかそういうことを待機中から延々…。
でも今回乗り切れたのはたぶん無音思考時間のおかげじゃない。前倒れてしまったとき、お姉さんから「次回からは横になって採血してもらうようにしてください」と言われて、それをお願いしたからだ。通常は椅子に腰掛けてすぐ採血に入るんだけど、私は今回事情を話してバックヤードのベッドに移動し、横になって採血してもらった。
座ってされるより幾分リラックスもできるし、まな板の上の鯉みたいな気分にもなる。それに今回は失敗なく1回で済んだし、ベテランさんだった感じもするし、前よりずっと時間が短かった気がする。採血の量を通常より少なくしてくれたんじゃないかと思うほど。お手数をかけてしまうけど、今後採血の際に横にさせてもらうのは欠かせない。
これに加えて、次回までに最適なテーマソングを見つけておければと。何か思いついたら、とか今すでに使っている効果覿面な脳内BGMとかあれば、一年以内にぜひ教えてください。
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