他の人と違うとこ
『プロカウンセラーの聞く技術』読了。Amazonに足を運ぶと頻繁にこれを薦められるので、「わかったよ、読むよ」ということで買って読んだ本。 「カウンセラーのための」じゃなくて「プロカウンセラーによる一般向けの」聞く技術を説いた本というのは読んでから知った。頻出する「プロのカウンセラー は~」って言い回しがちょっと鼻につくけど(笑)、ともあれ読んで良かった。
そう思う一番の理由は、このくだりと出会えたから。「人の悩みばかり聞いていて疲れないの?」「相談者の話が自分の興味ない話のときはどうするの?」に対する著者の答え。
われわれは話の具体的内容に興味をもって聞いているのではありません。(中略)話の内容よりも、相談者がどうしてそのような思いをするのか、どうしてそのような受け取り方、感じ方をするのかに興味があるのです。
なぜここに反応したのかって、自分がまさしくそういう話の聴き方だったから。だから、これが本当にカウンセラーならではのものの聴き方なのだとすれば、つまり多くの人は「その人がそれを話す理由」はあまり気にならず「話の内容」に興味を向けて話を聴いているのだとすれば、自分が自然と前者に意識を向けて話を聴いているというのは、自分の特 徴的な性質といえることになり、自分が生かしていくべき資質として価値をもつから。それだと嬉しいから(笑)。
逆に、「いやいや、多くの人は両方の意識をあわせもって話を聴いているし、別段カウンセラー(適性のある人)だけがやっていることじゃないよ」というのであ れば、そっか、この自分の性質は別段特別なものじゃなくて、それがあるからカウンセラー適性に通じているってもんでもないんだなと地に足をつけられる。なので、 いずれにしても、実際みんながどんな意識配分で人の話を聴いているのか訊いてみたいなぁって思った。
で、これを通じて思った一番のことは、人は自分が他の多くの人とどういうふうに違うのかについて、すごく関心があるんだろうなってこと。この件にしたっ て、「話の内容」に集中する真逆の人にはその性質の人ならではの強みがあるわけで、別にどっちのほうが優れているって話じゃない。自分の特徴を知っ て、それを才能の種とみて強みとか個性として健やかに育てていけたらいいよねって、そういうことを考えさせてもらった本。そういうことが書いてある本じゃないけど…。
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