水の中のこと
人生いろいろだなぁと思うような衝撃的あれこれが多発する一週間も行き過ぎ、とりあえず週末。今週は一応土日休みということで、一応出勤はしないつもり で、朝から近所のプールへ出かけた。が、すっかり今日は日曜だと思い込んでいて、日曜のプールプログラムをチェックしていったため、一番鉢合わせたくない クラスとかぶってしまった。
私は「アクアビクス」とか「背泳ぎ初級」とかクラスをとるということはなく、毎回ただひたすら一人でもくもくと泳いでいるんだけど、だからこそその日のプログラムは要チェックして、クラスがない時間帯を選んで行くようにしている。
クラスがあると、それ用にレーンが使われてしまうし、アクアビクスなんかだと皆がとんだりはねたりして作られる波が泳いでいる方まで伝わってくるので、どんぶらこどんぶらこと身体が揺れて泳ぎづらくなるのだ(波に負けるくらいのペースで泳いでるのがいけないんだけど)。
で、今日重なってしまったプログラムは「流水」というやつで、経験上これが一番きつい。なんかでっかいマシンをプールの中に沈めてそこからジェット水流み たいなのを出して、参加者の皆さんがそれの前に列をなし、そのボコボコ、ゴーっみたいなのを水中で一身に受け止める?プログラムなんだけど(お肉をぷるん ぷるんさせて脂肪燃焼!とかそういうことなんだろうという独自解釈)。
その水流は間もなくプール全体をのみこみ、陸から見ている分にはなんら変化ないのだけど、水の中は戦場と化すのだ。端っこのレーンでひっそり泳いでいて も、水の中に強力な水の流れができてしまって、片道は本当に鮭が産卵のため必死に川上りしているような感じで、かいてもかいても前に進まないーというジタ バタ状態になる。もがいてもがいて、折り返しになると今度はものすごいスピードで前に進めたりするんだけど。
ガラスごしで走っているジムの人たちには、私たち魚の無言の死闘っぷりは伝わっていない。でも、水の中の私たちは、水面下では確かにそれが起こっていて、その状況下に身をおいて泳いでいることを、語らずとも内々に了解しているのだ。
目と鼻の先で行われていて自分が視界にいれていることにだって、実際のところや本質的なことが見えていないことはたくさんあるんだ。水の中のことは、水の 中に入ってみないとわからないし、だけどきっと水の中にだけいても見られないこともある。いやぁ、深いですなぁ。一番には、見えていないことじゃなくて、 見えていないのに見えていると思い込んじゃうのが怖いとこ。
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