ノルマのない仕事
数日前、会議室で話をしていたとき、内的にショッキングなことがあった。その打合せの主旨ではないし、相手にとっては何気ない発言の1フレーズだったと思うんだけど、自分の仕事が、人から「そっちの仕事は楽しそうですね」って思われる可能性もあるのかって気づいて、けっこう堪えた。
私の仕事は明確な数字のノルマをもたないものが多い。一定の目標数値や納期をもつ仕事はあっても、基本的にコストセンターに属す。それでも、そこで働いている自分みたいな人は、プロフィットセンターからみたとき「可でも不可でもない」と見られることはあっても、嫌悪感とともに見られることはないと思い込んでいた。
でも、プロフィットセンターに属す個人の気持ちや、そちらから見たこちら側の視界に想像をふくらませてみると、数字と戦っていない気楽さや、直近の売上にどう役立つのか不透明な仕事ぶり、漠然とした仕事の成果って見え方も十分ありうるよなと、はっとさせられたのだった。
私は私でそれなりに結構なプレッシャーを感じて仕事をしているんだけど、そんな不透明なプレッシャーが見えていない状態でこちらの仕事をみれば、確かに私は何にも背負っていないように見えるわけだし、こちらの仕事は「自分の仕事とタイプは違えど同じようなプレッシャーを背負っている」なんて受け止めるのは無茶な話だとも思う。
数値に表されない不透明なものって、特に数値目標をもって仕事をしている人には見えづらいことが多いし、伝えようと試みて涙をのんだこともある。自分と違う立場の「個人の受け止めよう」について、私はまだまだ理解しようという気持ちが足りていなかったなぁと思った。自分の周辺という超現実世界で、あちら側から見たこちら側にも意識を高めたいと思う。今回の発見は、キャリアカウンセラーとしては貴重な学びだった。が、一社員としては結構きつい。
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まりさんの常に自分を省みていて、真面目で謙虚で真摯な姿勢はいつも素晴らしいと思います。
書かれていること、とてもわかります。
・・といつも軽々しく相槌を打っているようで申し訳ないですが、
でも私も、社内で数字を上げる部署ではないので、その気持ちがとてもわかるのです。。
まりさんがどういう言われ方をして傷つかれたのかはわかりませんが、私の部署も営業部署から「いいなぁ」というような声が聞こえることもあります。
ただ、私のところは逆のバージョンもあって、うちのチームにいる若い子たちが、自分たちばかりが苦労しているような被害者意識を持ち、大変だ大変だと騒いでいるときに、「営業で数字のノルマを持っている人たちはもっと大変だよ」と諭すような意味合いで出すことはあります。
まりさんは他部署から自分がどう見られるか、ということを気にされていたようですが、少なくともそこまで気遣っていることはずいぶん違うと思うのです。。
(って何が言いたいのかうまくいえなくてもどかしいのですが。。)
まりさんのように自分を客観視できる人たちが沢山いたら、もっと社内でお互いに気遣えあえて、相手の立場もわかり、仕事での交渉や会議もスムーズに行くだろうなぁ、、と思います。。
数字を上げない部署の仕事では、他の人に自分の仕事内容や苦労を伝えるのはとても難しいです。。というか、私の場合はそれを伝えようともしていません。。^_^;
投稿: ベル | 2007-02-19 12:37
ベルさん、コメントありがとうございます。
おっしゃっていること、しっかり受け止めました。(^^
そんなに立派なもんじゃないんですけどね、ぐじぐじ考えちゃってることもあるし。だからこそ、しばらくして帰着する先は、相手の立場を考えられるところでありたいなぁという感じで。
実際どういう場面でそれにはっとしたかといえば、特にあちら側から何か言われたということでもないんです。どちらかといえばこちら側の人に、あちら側がこう思うこともありうると感じさせる発言をもらって、はっとさせられたって感じです。だからまぁ、心のうちで一人乗り突っ込みしてガクーン、みたいな。
相手方のことを自分の仕事と同じくらい理解するのは難しいけれど、理解しようと努めることはできるから、そういう意識をもうちょっと高めたいなぁと少し反省。それでもなお思うことは、きっともっと公平性が保たれていて、きっと今よりも真実に近いような気がします。
投稿: hysmrk | 2007-02-19 22:48