本当に難しいこと、本当の強さというもの
「自分なんてまだまだですよ」というのは、さして重量感のない謙遜という行為であって、それだけするなら実は結構たやすいことだ。本当に難しいのは、自分の何がまだまだなのかを、痛いなぁと思ってもなお追求して、それがわかったら、今度はその痛みを痛みと感じないように自分で処理しちゃって、とことんまだまだの部分を直視してそれを磨きあげていくことだ。それができるなら、他の人に「自分なんてまだまだですよ」と言おうと、「俺様にかなう奴などこの世にいやしない、ふっ」と言おうと、そんなことはどっちでもいい話だ。
本当の強さというものは、いくつになっても、何を手に入れても、自分の弱さを受け入れられる人の中にあるんだと思う。自分ができないこと、できていないもの、わからないこと、見えていないもの、まずはその現実を自分の気持ちでしっかり受け止めて、そこから逃げないように自分の体勢を整える。準備が整ったら、今度はそれが何なのかを冷静に頭で考えて、それを改めたり、新たに身につけたりしに、純真な目をしてひとり旅に出かける。そしてそれを身につけて帰ってくる。人の強さの本質はそこにあるんだと思う。
人のキャリアに貢献したいなら、自分のキャリアに厳しい目を向けなきゃいけない。そうじゃなきゃ、人のキャリアのサポートをプロフェッショナルとして成し遂げることなんてできない。強くあれ、しなやかであれ。気を抜けばいつでも自分の内側を侵食してくるおごりを、思い込みを、弱さを、自負を、制限を、固定概念を、甘えを、惰性を、叩き割りたい。そんなことを、泣きたくなりながら、部屋を片付けながら、思う。
※コンビニで手に取った雑誌の今月の星占いが厳しめだったので、気合いをいれてみました……。先長いなぁ。がんばれ、7月の私。
« 水族館の魚の群れと | トップページ | 職人と芸術家 »
コメント