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2005-12-04

しなやかな強さ

ここのところ、自分の担当しているサービスの再編にあたって、体系作りから新サービスの企画・開発(って書くとちょっと格好良すぎだけど)、社内外の広報まで大詰めの状態で結構大変だった。身になるし、こつこつ頑張って成果が見え隠れしてくるのはやりがいがあるんだけど、まぁいろいろ大変なこともあるし、今後運用にのせていって価値化していけるかどうかが勝負なので、これからがまた大変なんだよなぁとか。まぁとにかく、結構自分なりに頑張っている今日この頃なわけです。

が、しかし、そういうふうに「私なりに精一杯頑張ってるなぁ」なんて自画自賛していると、知らぬ間に大変な落とし穴にはまっているものである。何が辛いって、自分が落とし穴に落ちた時点でそのことに気づけないことほど情けないことはない。

「何かを作っていくこと」にはものすごく初心者意識があるし、これは本当に入り口なんだって気持ちが強い。だから、自分が「この上ないもの」を作っているっていうおごりはもちろん湧いてこないし、変に自分の位置を見失ってしまうこともない(という思い込みもないようにしたい)。ただ、「人に対する配慮」にはある程度きちんとしているという自負が私の中にあったんじゃないかと思う。

でも、今回「何かを作っていくこと」に集中していて、「人に対する配慮」に欠けていた。欠けていることに、たぶんその自負がじゃまして気がつけなかった。やっと気づいたときには、人を少なからず傷つけてしまっていた。謝ることしかできなかった。正面から受け止めて、自分のどういう弱さがそれを引き起こしてしまったのかを考えて、その部分を鍛えていくほかない。たどり着いたのは、どんなときでも視野を広くもって全体像を捉えて人に対する配慮を怠らないことであり、そして自分のおごりに負けないことだった。結構難しい……。

すぐに身につけられるものではないだろうし、こういう体験をすると本当に、自分は弱く情けない人間だなぁと思い知らされるけど、とにかく情けない自分を形成するものを一つ一つ正面から受け止めてどうにかしようと考えて行動できる、そういう強さだけは持っていたい。しなやかな強さ。それがあれば、少しずつでも上に這い上がっていけるはず。心底落ち込めるうちは、まだ大丈夫だ。

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