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2005-08-06

短編と長編の大切なお話

仕事は相変わらず大変で、多種の大物が目の前に立ちはだかっている。大物というのはもちろん自分の受け止めようによるのだけど、とにかく内向き外向きのあれこれを、右脳と左脳と手足をいろいろ動かしながら頑張って形にしているクモみたいな今日この頃である。

しばらくはちょっと大変なことになりそうだなぁということで、お盆明けの週末に泊まりで海に行く計画も断ってしまった。もっと潤いのある生活に改良しなくては!と、数日前誘いがあった時は二つ返事で応えたのだけど、今日時点で早くも「直前になってキャンセルするか」「無理やり行って海辺で仕事のことを考えるか」という暗い二択に怖じ気づく。いずれにしても友だちにとっちゃ迷惑な話にちがいなく、結局早め早めの平和で弱気な決断をするに至った。

愚痴が過ぎたが、そんな日々でも心に響くコトというのはそれはそれでしっかりとあるもので、ここ一週間ほどで出会った二つのお話。短編はアップルコンピュータCEOのスティーブ・ジョブス氏のスタンフォード大学卒業祝賀スピーチ(翻訳)。話題になっているのですでに読んでいる人も少なくないだろうけど、これは本当に素晴らしいスピーチ。こういう話は折りに触れて読み、何度だって刺激を受けたいので、ここに記録しておく。

ここで言わんとしている3つのことは私も一度は考えたことのあることで、そういう人はたくさんいると思うのだけど、何がすごいってそれをこれまでの自分の人生でもって語れるところがすごい。彼はその大切なことを、自分の体の中に、自分の生活の中に、しっかりと練りこませて生きている。頭の中でそう思っているだけじゃない。だからこその有無を言わさぬ説得力。私もこの3つのことをもっと自分の日常生活の中に練りこませて生きていこうと思う。

長編はリリー・フランキー著「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」。こんな号泣させられる本は久しぶりに読んだ。いや、初めてかもしれない。読んでいる間に昔の記憶がたくさん蘇ってきて、自分がこんなにたくさんの記憶を眠らせていたことに驚かされた。そして、これほどまで泣かせておいて、読後には地に足の着いた骨太な生命力を与えてくれるのがこの本の魅力。家で土曜に読んで正解。もう目がまっかっか。こんな本を薦めてくれる人とのつながりに心から感謝。そんなわけで、私も頑張るとするか、と思う週末の夜更け。

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