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2016-12-29

年末のラブリー案件

12月半ば、目の手術を終えた週の週末に、新規引き合いの連絡が入った。その週は自宅療養のため、ずっと有給休暇を取っていたのだけど、日曜の晩に家で会社のメールをチェックすると、社内の人からのメールで、研修というか何というか…なクライアントからの相談話があるとのこと。

手術が終わったタイミングで新規引き合いの連絡をくださるなんてラブリーすぎる!しかも、相談内容の模糊模糊(もこもこ)感が食欲をそそる。というので、身を乗り出して読んだ。今年はこうした「研修然」としていない人材開発に関わる相談ごとに数件恵まれた。すごく嬉しい。

メールには、電話でざっと聞いたかぎりのクライアントの相談ごとが記されている。とりあえず月曜のうちに、「そういう相談に対応できそうか&どれくらいの見積もりになるのか」を返事する必要があったので、与件に目を通してピンと直観が働いた「この人に参画してもらえたら!」という方に連絡をとって、いろいろ情報・意見交換させていただいた。

翌日の月曜日に一次対応を返すと、その週の木曜朝イチに直接訪問して、クライアントとお話しできることになる。水曜日の抜糸までは仕事に集中できる状態でなかったけれど、抜糸を終えた直後から一気に楽になることは前例から予想がついていたので、「ぜひ」と返して下準備を自宅で粛々と進めた。木曜の朝イチ、客先でいろいろ話をうかがい、年始早々に提案書を出す約束をして持ち帰ってきた。

すごく挑戦しがいのある案件だ。私は頭の回転が速くないので、これは、どういう案件なんだろうというのを整理するのに時間がかかる。この案件の複雑性を、どう読み解いていって、どういうプロジェクトと位置づけたらいいのだろう、それをどうカイロプラクティック的に提案書の前段にまとめて、クライアントと「こういうプロジェクトとして位置づけ直しませんか」という話に整理したらすっきりするだろうか、というようなことを、真っ白いA4紙にあれこれ書きなぐりながら、数日整理に明け暮れた。

それを提案書の前段部のドキュメントにまとめて、仕事納めの昨日夕方、参画してくださる方と打ち合わせ。私が組むのは教えるプロではなく、学習テーマの実務スペシャリストだ。彼も、クライアントが身につけたいスキルを本職として一線で活躍するプロフェッショナルであり、彼に向けて「先方からこういう話をいただいて、それを私はこういうふうな案件と捉えているんですけど…」と、まずは共有させてもらう。

そこで、素晴らしいご褒美をいただいた。その方は私がすごく仕事人として信頼&尊敬している人なのだけど、彼が私の作った提案書の前段部をみながら一通りの説明を聴いた後、感動した、こういうののバイトできないの?と言ってくれたのだ。いやぁ、これは年末に、この上ないフィードバックだった。

そういう前段部を作れると、相手の力をその場でぐいっと引き出せて、企画の骨もぐいっと固まる。あぁ、いい提案に仕上げて先方に提示したい!と思う。これも爽快なんだけど、きちんと具体的な仕事の中身について話しこんだ上で、自分の尊敬する人から、自分のアウトプットについて褒めてもらえるというのは稀有なことで、これがまたすごく嬉しかった。

私は、同じ職種の人が周囲にいる環境で働いていないので、人がこの手の案件に対して、どういうヒアリングをして、どういう提案を起こして、どんな提案書にまとめるかという比較評価が全然できない。だから、提案書に対する自己評価はあてにならず。あてにならないから、下手にしようとせず自己評価はくださない状態で、何年も走り続けている。とにかく案件ごと体当たりでやって、出してみて、クライアントの反応をもって内省する。それの繰り返しだ。それを何年もやっていれば、それなりに鍛えられて伸びていくところもあるだろう、という淡い期待…。

私の提案書のモデルは、前々職で一緒に働いていた凄腕の仕事人のそれで、もう10年以上前に目にしたもの。当時は、まさか後々、自分が法人向けに提案書を書くようになるとは夢にも思っていなかったけれど、彼女の提案書の校正を頼まれたりして読み込んでいたのが、私が書く提案書のモデルとなった。今でも、彼女ならもっとシャープな言葉で書くだろう、彼女ならもっと素早く論点を整理して仕上げるだろうなぁなどと思う。そういうモデルが実体としてあるのは、すごく健全だ。

ただ、優秀な人がどう書くかという具体的なモノをみる機会が、今はほとんどない。提案の基本型「問題をクリアに特定して、それをどうやって乗り越えるのを今回の課題設定として、それを具体的にどうやるか」という三段論法を理解したら、あとはやってなんぼ…のところが大きい領域だと思って、せっせと実践の日々。

今職場に何を求めるかといったら、オーダーメイドで、人材育成系の課題解決を求められている感じの多種多様な相談が、自分のところに舞い込んでくる、今の環境なのだ。そこで、1件1件いただける相談を大事にやるのが一番だと思っている。

自己評価力を高めようとか、同職種の人たちと切磋琢磨する中で自分の能力を鍛えあげようというふうに考えたら、人材開発系のコンサルティング会社に転職を試みて…という道もあろうけれども、今からそれをする気もわかない。気概が足りないからか?と自分を疑ってみないわけでもないけれど、冷静に考えるに、職場に同職種がうじゃうじゃいればいいというものでもない。いいメンターに出会えなければ転職の意味がない。わりと賭けである。

私が興味があるのは、自分のスキルアップより、求められる場所で自分のパフォーマンスを上げることだ。自己評価力を高めるために職場を変える年齢でもない気がするし、転職に時間と気力をあてる暇があるなら、一つでも今の環境でいただける案件に取り組んで、意味ある仕事をしたいと思う。

それにしても40歳は、年寄り発言をするには早すぎるが、もう若くもない。上に20歳分の先輩、下にも20歳分の後輩がいて、なかなか微妙なお年頃だ。

ともあれ、体当たりできる今の環境に身をおいて、自分が貢献したい場所で、貢献したい業界に向き合って、自分の力のかぎりを尽くして1件1件事にあたって、守備領域を広げていって、そのプロセスで着実に伸ばしていく環境づくりをしていくほうが肌にあう。

来年も模糊模糊した案件に取り組んで、それを、うーむと考え込んでA4紙に書きなぐったり、ドキュメント上で精緻化したり、尊敬するプロフェッショナルの方とのお話の中でいろんな刺激をもらって、揉んで揉まれて鍛錬して、少しずつでも自分のやれることを豊かにしていけたらいいなぁと思う。

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