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2016-09-17

スライド共有:みんなで市場変化を予測する会

「みんなで市場変化を予測して自分のキャリアを考える会」というお題で、ワークショップ用の進行スライドを作ってみました。

みんなで市場変化を予測して自分のキャリアを考える会

これは、どこかでやってみたワークショップではなく、こういうのができたらいいんじゃないかというアウトプットです。Slideshareに公開してありますので、ご興味のある方は見てみてください。そして、もしやってみたら、意味があったとかなかったとか、ここをこうアレンジするといいとか、共有いただければ幸いです(他力頼み)。まぁ実際のところ、現時点で名前負けしているところは自覚していて、「自分のキャリアを考える」ところまで内包できず、そのネタを持ち帰るところまでしか無理なのですが。名前のつけ方をしくじった。

以下は、Slideshareに載せているご案内の転載。

IT/Web業界に限らず、あらゆる業界で仕事の性質が急速に変化しつつあります。業界、組織、個人の役割や職務も、境界線が曖昧になるばかり。 自分のキャリアの行方を考えるとき、自分の希望・条件だけでなく、市場変化を見据えてステークホルダーが自分に期待する職務や役割」がどう変化していくかを明らかにし、これに適応していく必要があります。 しかし、難しい…。視界はもやもやしていて、なかなか一人では先を見通せません。こういうことは、とりあえずワイワイ語り合ってみるのがいいのではないか。ということで、ワークショップの体裁でスライドを用意しました。
※進め方のアレンジ方法をスライドに添えています。開催趣旨、集まるメンバーの構成や人数、割ける時間枠に応じて、ちょうどいい按配に調整して進めてみてください。

ということで、以下に「編集後記」的な話をさくっと書こうと思ったのですが、全然さくっとまとまらなかった…。ということで、ここからが話の始まりと思っていただければ。

自分のキャリア、あるいは自社の社員・部下のキャリアについて考えるとき、「当人の希望・条件」ばかりでなく、「市場・組織の要請」をかけ合わせて落としどころを見出していく必要がありますよね。当人がやりたいことでも、世の中にニーズがなければ仕事にはなりません。

その役割・職務が固定的なものなら、わりと話は単純に済むかもしれません。一度誰かがしっかり考え抜いて明快な指針が導き出せれば、あとはそれに沿って皆やっていけばいい。そういう時代背景にあれば、会社や業界の中に2〜3本の典型的なキャリアパスをこしらえて、「あなたにはA、B、Cのうち、どのコースが合うでしょうね」という与え・与えられる関係も成立する。不動のゴールを掲げて、自分自身、あるいは自社の社員・部下を育てていくこともできる。少なくとも、計画はできる。もちろん、そんなゴールは己の望むところではない!とはみ出したい人は、はみ出せばいい。それも「俺は通常のコースからはみ出して、こっちを行くぞ」と自覚的にできる。

昨今は、そうも言っていられなくなりました。急速な技術進化で、市場や組織が個人に期待するパフォーマンスも何度となく変化を余儀なくされます。自分が得意なことでも、世の中にニーズがなくなれば仕事ではなくなります。走っている間にゴール位置が変わっていく。しかも、変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)が高いVUCAの時代なんて言われて、先々の予測も困難。ゴールが遠くに伸びたり方角が変わったり消えたり、これまでなかったものが出現したりします。仕事に求められる能力は流動的で、なおかつ先々の見通しの不確かなもの。そういう前提で、走りながらダイナミックにゴール設定や計画を作り変えていく基礎体力が求められています。

その上、これまで社会的に好ましいとされてきた価値観すら、その立場は曖昧になり、捉えられ方も多様化しているように思います。自分が矜持をもって取り組んできたことが、世に称賛される「職人のこだわり」として評価されるのではなく、合理性を欠いた「老害」として認定される変化すら起こりうる、人によっては残酷この上ない時代変化です。

個人的には、老子のいう「無名天地之始、有名萬物之母」を実感させられるこの時代感は、好みだったりもします。既成概念が溶解して、これまでの言葉が意味をなさなくなり、名ある世界から名なき世界へと揺り戻しが起きている。もう一度、名なき世界からものを見て、ゼロからこの世界の本質と、今の時代にあったものの見方・捉え方・関わり方を手探りしていく感じ。自分だって決してうまいこと、それを為しているわけじゃないけれど。

一人の人間に求められる役割や職務の境界線も曖昧なら、業界や組織の垣根も崩れてきている。会社は会社で、業界は業界で、自分たちが追求したい本質的な価値は何なのかを手探りしながら、時代に対応した舵取りを求められている。そんなふうに捉えています。

つまり、そういう時代にあって、少し先の未来がどう変化していくのか見通してみるワークショップは有用かなと思ったのです。3年後、5年後の見通しといったって、後から振り返ってみれば全然当てずっぽうのことしか考えられないかもしれない。それでも、というよりは、それだからこそ、当人が自分でいろんな予測を試みるプロセスを体験することに意味があるんじゃないかなと。

当たっていようがいまいが関係なく、人に予測してもらった出来合いのキャリアパスで考えるんじゃなくて、自分で予測してみるということが、今の時代を生きるに適した基礎体力づくりじゃないかなと。いくら予測したところで、誰が予測したところで、未来予測の不確実性から逃れることはできないわけで、そうなんだったら、不確実な行く末をもって今を楽しく生きられる基礎体力づくりが意味をもつんじゃないかなと。

しかし、とにかくお題が難しいので、楽しくそれに取り組むためにも、より有意義な予測を導き出すためにも、みんなでやるのがいいよね、と。そういうわけで、そういう時間をちょっとみんなで持ってみようと、とっかかりやすい枠組みを、ワークショップという体裁に落とし込んだのが、今回の試みです。

普段からそういうことはやっているという人には不要かと思いますが、そうじゃないという方、こういう枠組みがあったほうが周囲を巻き込んで機会を設けやすいという方に、お役立ていただければ幸いです。

できるだけ、いろんな年代の人、いろんな志向・関心事をもつ人をごちゃまぜに取り入れて、自分より視座が高そうな人を巻き込んでできるといいと思います。なかなか難しいという場合は、スライドに載せているように事前の課題図書(*1)を取り入れて、先見性高い著者を間接的なオブザーバーに据えてやってみるのもありかなと。

あと、会社でやりたいという場合。社内の上層部の人たちに「今後、起こりうる環境変化」の部分を壇上で公開討論会してもらって、それを受けて社員みんなでこのグループワークをやるような二段構えにしてもいいかもしれません。そうすると、社員の人たちは上層部の人たちの視座をもって未来予測ができて視野も広がるし、上層部の人たちに抜けている観点があれば、それを部下の人たちにフィードバックしてもらう機会にもなります。ここで部下が臆して語らず、活発な意見交換ができない状態であれば、まずは組織のフラット化をどう推し進めるかが優先課題になるやもしれません。それはそれで健全。言うは易し…ですが。

会社ごとに考え方はいろいろあると思うけど、会議室で一部の人たちが「我が社のキャリアパス」をこしらえて出来合いのものを配って選ばせるのを従来型とすれば、社員全員(あるいはできるだけ多くの人たち)に「今後、起こりうる環境変化」を予測する機会を設けて、それが自分たちの仕事にどう影響してくるかを段階的に考えていく力を養う施策のほうが、今の時代にあった強い組織づくりになるかもなぁなどと、今のところ机上の空論で考えたりしています。

*1: ケヴィン・ケリー著「〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則」(NHK出版)

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