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2015-02-21

隠れひそむ前提条件

世のあらゆる主張には、それが通る前提条件が隠れひそんでいて、人が主張することにも自分が主張することにも適用範囲がある。となれば、適用範囲外もある。ということを知っておくことは大事だ。

という主張にもきっと前提条件があるんだろうと考えると、自分にとっては相当に普遍性高そうな主張を言っているときも、そこにはきっと適用範囲外がある。んだとすると、自分の主張に対して健全な懐疑心をもって自問することは重要なことだなぁ。という主張にもきっと前提条件があってだな…略。

例としてわかりやすいわけでもないけど、たまたま今日自分がやった自問を挙げると、「Intertwingled: 錯綜する世界/情報がすべてを変える」という本の中に

肝心なのは、何を作るかではなくて、どんな変化を生み出せるかということ。*

というのがあって、私はこれにものすごく共鳴したのだけど、そこで一呼吸おいて、でも「世の中に変化を生み出そうという前提をもたずに、何かを作ること」が、あらゆる文脈において悪なわけじゃないし、浅はかなことでもないはずだよな、と考えた。

となると、これは「仕事において、社会的価値を生み出すという役割に立ったときには」という前提条件にもとづく主張か…と、適用範囲を模索した。「その主張がすべて」の世界からの脱出を試みた。

この試みが適切かどうかはわからない。けれども、少なくともこうした一呼吸を自分に発動すること自体は、共鳴した言葉をより深く解釈する上でも、無意味なことじゃないだろうと思う。いずれ、より良い境界線が見えたり、人から指摘されて気づくことがあれば、また引き直せばいい。

自分が誰かの主張を「あぁ、これは真理だなぁ」と感じいったとき、それを尊ぶのと別に、自分は今、何の文脈にのって真理だなぁと思っているんだろうって、真理じゃない領域を探ってみる(それを真理と言っていいかはしらないが…)。盲信せず、常にそれの前提条件が何で、それの適用範囲はどこまでなのかを検討する。

逆に、誰かの主張を「これってどうなの?違うんじゃないの?」と批判的に受け取ったとき、自分とは別の立場や文脈で受け取ったら有用なこともあるのかもと問いを立てて、視点を変えてそれの適用範囲を探してみる。もしかすると、自分とは違う立場におかれている人、自分とは違う価値観をもっている人には有用なメッセージかもしれない。頑固な自分フレームをはずして別フレームをあてて見れば、そこに別の価値や意味が見えてくるかもしれない。

前提条件は、必ずしも主張する人が明示してくれるわけじゃない。主張する人が適用範囲を誤解釈している場合もあるし、すべてにあてはまる主張だと盲信している場合もあるし、言葉足らずで範囲が前置きされていないこともある。意図的に隠していることも。

ゆえに自分が発信者側でなく、情報を受けとる側のときも(つまり日常的に)、どういうところでその主張は生きるのだろう、どういうところではその主張は通らないのだろうとフラットに考える一呼吸を大事にしたい。という主張にもきっと前提条件があってだな…略。

混沌とした情報化社会だけど、そこで受け手に求められてくる人への寛容さ、状況への柔軟さ、物事に向ける批判的思考力を発揮するのは、人間らしくて楽しくもある。

*: ピーター モービル (著), 大林 寛 (編集), 浅野 紀予 (翻訳)「Intertwingled: 錯綜する世界/情報がすべてを変える」(Semantic Studios)

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