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2013-12-14

組織の視点、個人の視点

久しぶりにgihyo.jpに取材記事を書きました。デジタルマーケティング業界の大手IMJが、今年度から人材育成に本腰を入れ出したということで、その取材記事をまとめました。クリエイティブ職育成の組織的な取り組みにご興味ある方に、何かしら考えるエッセンスが拾ってもらえたら幸いです。

若手社員の単能工化を食い止める
~株式会社アイ・エム・ジェイ川畑隆幸氏が赤裸々に語る!IMJ人材育成への挑戦

それにしても、不定期連載とはなんと甘美な響き。止め!と言われるまで、とりあえず不定期連載のようです。「連載」に「不定期」をのっけるなんて人間わざとしか思えない。くれぐれも、いつぶりに書いたかなんて野暮な振り返りはなさらず、一つのお話としてご賞味ください。

さて、これを読んで、もしかすると「なんだ、結局は外からプログラム買ってまわしてるだけじゃないか」という感想をもたれた方がいるかもしれません。そんな人がいなかったら、おまえ突然何を言い出すんだ…とどこかから何か言われそうですが…。わっはっは。笑ってごまかす。

でも、この点について考えたことがあるので、そんな人がいたということにして編集後記的に触れますと。どこから始めても最初から完璧な体制を導入できるわけじゃないから、これは「どこから仕組みを作っていくか」のアプローチの違いなんだろうな、と私は思いました。

オリジナルで自社最適化したプログラムを一つずつ作りこんで増やしていくアプローチAもあれば、外部から既存のプログラムを買い、それを自社向けにカスタマイズしつつ多数のプログラムをまずは展開してみるアプローチBもある。IMJは後者をとったのだと解釈しました。

アプローチAは、自社の現状課題に即して社員の戦力化を果たし、具体的実績を出すまでの期間は短くできるかもしれない。一方で、受講者枠はそう広げられないので、経営的にここを育てなきゃという層を絞り込んで、人選されたメンバーだけにまずは研修を提供していくことになる。

アプローチBは、一斉に多くのプログラムを提供できるから、多様なスキル上の課題に対応して、多くの社員に知識獲得や気づきを提供できる。けれども、知識の底上げ的なところからプログラムを充実させていくと、(研修単体で)スキル向上までは望めず、現場で目覚ましい研修の投資対効果が上がるのは長期的な話になる。

で、どっちを取るか考えたとき、多くの社員を擁するIMJが年間数千万の費用をかけて、現状に即して選ぶ道としては、アプローチBだったんだろうなぁと思ったわけです。今のIMJにとっては、全体感をもった現状の実態把握をする重要度が非常に高かった。実際のところ社員はどれくらいの能力をもっているのか、どういった課題認識をもっているのか、会社としてどんな学習支援をすることが有益なのか、多くの社員に直接接触して実態を把握していくことを必要としたIMJの今において、アプローチAよりはBだったんだろうと思いました。これは私の勝手な解釈ですが…、一人で納得。

私の仕事は、アプローチAのオーダーメイド研修のご相談に対応することが多く、個人的にもそれを好ましく思っているので、自然とアプローチA的じゃないんだなぁという比較が、話を聴いていて脳内に生成され、こうした「おまえが言うな」的な批判的見方もわいて出てきたわけですが、組織の人材育成の仕組みづくりの視点って、個人のスキルアップの視点とはまた別に捉えないといけないところがあります。かといって、個人のスキルアップの視点も大事。視点を自在に移動させながら、個人と組織がともにおいしい仕組みづくりとフォロー体制づくりに長い目と大局観をもって貢献したいと改めて思った次第。

いずれにしても、全部の問題を一瞬にして完璧に解決する万能策なんて人間わざではないわけで、どういうアプローチをとっても良い悪いあるのを前提に、問題にどこから着手するか、出てきた問題にどう対処していくか、前向きに捉えて、みんなで解決を図りたいものでありますな。

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