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2013-11-02

ひょんな風

最近「ひょん」が重なった。そう腰を落ちつけてゆっくりおしゃべりする機会がなかった方と、ひょんなことから数時間にわたって話し込む。もともと私は、慣れた相手であろうとなかろうと1対1で会って話すことが多いのだが、それにしてもここ最近「ひょん」が立て続いた。

そんなさなか、話も食事もお酒も進んだ頃合いに、こんな問いを投げかけられた。大事にしているものって何ですか。

うーん、何だろうなぁ。特別これというコト・モノがある感じもしないけれど、何もないという感じもしない。少し酔った頭でイメージが浮かぶのに身を任せていると、あぁ、多様性か、と思い当たる。人によっては、それに自由という言葉をあてるかもしれないが、私にとってみると、多様性という表し方が一番しっくりくる。

多様性って、大事だ大事だと言われる割に、現実ではそんな大事にされていない。人間は自分の主観と切り離れられない生き物だから当たり前といえば当たり前だけど、知らず知らず自分の価値観で他の人の価値観を評価して優劣や善悪を評定するということが起こってしまっている。自分の価値観、自分の住む国や地域の価値観、あるいは自分が生きる時代の価値観にのまれて他の価値観を評価してしまう。

けれど、例えば数百年前を生きた武士を考えてみたい。ある武士が敵に囲まれたとき、降伏するぐらいならと自害する。この選択を、私たちはそんな簡単に「自殺は何がなんでもいけません」と言いがたくなる。違う時代を生きた人の価値観を、簡単に否定することは憚られる。

同じ時代を生きる人の価値観だって、それと同じように自分とは違う。同じ会社、同じ業界、隣近所に住んでいても、その人は自分の価値観と同じではないのだ。人間に、人の人格を指して善悪や優劣の評定を下すことなどできない。

それを当たり前として、人の話を聴きたいし、人の生き方を肯定的に捉えたいし、その人の価値観を前提にして人のキャリアをサポートする仕事を生業としたい。それが私が大事にしたいものだ。

だから、大事にしたいものは多様性で合ってるんだろうなぁと、話しながら思った。実際、これより下手っぴな話し方だったので、話を聴いた彼女は真意がわかりづらかったと思うが、それはお酒のせいではなく、もともと私が話し下手なせいなので仕方ない…。

実は、その日の昼間、私は同じ話を別の方に話していた。別に、そこでも同じ質問を受けたわけではないのだが、なんでだか武士の例え話を同じ日に二度もすることになった。なんだろうな、これは。日中にお会いした方とも、久しぶりの再会で、またゆっくり仕事抜きでお話しするのは初めてだった。

その数日前には、客先からの帰り道におしゃべりが深まり、そのまま近場のコーヒー屋に入って終電まで話し込むことになったりもした。

「ひょん」なことというのは、時折まとまってやってくる。ひょんな風が吹いている、とでも言おうか。しかし、その風がどんな意味をもち、どんな意味をもたぬかはわからない。私はただただそういう風を、風が吹いているなぁと眺め、吹かれる。

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しかし、「ひょん」を後押ししているのは確実にインターネットであるなぁと思う。昔は「ひょん」が起ころうとしても、なかなか物理的な障害が多いものだったが、今は「ひょん」をひょいと形にしてしまうインフラがある。そして人は会い、語らい、通じ合う。インターネットがなかったら、こんな容易にいろんな出会いを関係に発展させることはできなかっただろう。やっぱりインターネットは素敵だ。

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