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2011-01-17

狭くとって濃い学び

会社が指定した外部の研修を受けることになって、1月6日、7日と年始早々に受けてきた。1講座2時間、いろいろなところから参加者が集まって受講するタイプのもの。研修のテーマは、いわゆる一般のビジネス系のもので、レベル感は、うーん、新入社員研修か2~3年目くらいかなと思ったけど、実際受けている人の年齢層は幅広かった(部下育成用に受けている人もいるよう)。

内容そのものというより、どちらかというと、世の中の一般的な研修サービスというのを体験できたことに一番の意味があった(と会社に提出したレポートにも書いた…)。こんな体裁で、こんなふうにやってるんだなぁと、メタメタした視点で終始観察してしまった。こんな講師、こんな教材、こんな会場、こんな演出、こんな構成、なるほどなぁと。

で、最終的に得られたものはというと、やっぱり私は「あらゆる業種・業態の皆さんに通用しますよ!」というタイプの研修づくりには興味がないんだなぁという実感。

受講対象者というのは、守備範囲を広げれば広げるほど「教え方」「学び方」の濃度を薄めざるをえない。学習内容の高度さは、必ずしも受講対象の守備範囲の広さに関係せずにいけるだろうけど(グロービスみたいな)、「どう教えるか」「どう学ぶか」という方法の濃度は、対象者の範囲が広ければ薄めざるをえない気がする。

幅広い層を相手に、みんなに通じるように伝え、みんなに通じるような刺激の与え方を選ばなくてはならない。研修設計者としては、これがどうもつまらないというか、物足りない感じがする。組み立てをするとき、守備範囲に含む面々を360度見回すと、守りに入らざるを得ないというか、全国民に通じる教科書的なやり方にならざるをえないというか。

私はやっぱり、対象を一定のところまで絞り込んで、その人たちの特性を前提に、その人たちならどんなふうに学ぶのが一番意義深く、楽しく参加でき、本質的な効果が生まれて発展的に次につながっていくんだろうと考えながら、研修の作りこみをできるのが楽しいんだろうなぁと思った。

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コメント

社会人相手のビジネススクールの専任教授は割とこってり感があって近いかも知れませんね。
授業の設計もひねりがあったりして、おっしゃるようにターゲットを意識して、学習効果が高まるような工夫がありました。お試しで授業受けてみては?

おがさん
専任教授・講師のこってり感って、独特なものがありますよね。そのこってり感の中に、教えることが専門である人ならではの工夫が備わっているのだし、私が今回受けたようなものだと、誰が教えても受講者に一定の学習効果が起こるような工夫が最初から埋め込まれている設計だったのですが。
これは勉強になったと同時に、この枠組みでやりたくないなぁという思いも…(笑)。型にはまりすぎているというか、最初から最後までセリフが決まりすぎているというか、設計図が時間軸で固められすぎているというか、授業の生命力が弱いというか、講師と受講者、教室と現場が遠いというか。
ただ今回は、かなり基礎的な研修だったので、自分の知らないこと、わかっているようでできていないことがテーマになったときは、受講者として受ける印象もまた違うものがあると思います。そういう意味では、講座と受講者のマッチングって本当に大事だなぁという実感も得られました。
私が取り扱っている研修領域では、実務家の方に講師をお願いしたいと思っているので、この辺の「工夫」を学ぶべきはむしろ自分のほうで、ビジネススクールとかに参加してみるというのも良い経験だろうと思っているのですがねぇ。いまいち腰が重くてのびのびに…。

「講座と受講者のマッチングって本当に大事」に激しく同意。なんで、自分がその講座を受けているのか理解してない受講者多すぎ!受講者こそ、受講前後が重要だと思うけど、その場限りなんだもんなぁ。
受けさせる側もなんであなたにこの研修が必要なのかという意図をきちんと理解させないと、普通の研修はそりゃ効果測定したくなくなりますよねぇ。。。
ビジネススクールは公開講座くらいだと、宿題少なくて(笑)、ややハードルが低くなりますよ。

激しく同意、ありがとうございます。(笑)
研修を提供する側としても、ここの分析工程はかなり重要と捉えていますけど、とはいえ受講させる側の人事やマネジメント層、そして受講者本人がマッチしていると感じていなければ、やっぱりダメなんですよね。
今回は私も、ある種「受講させられる立場」として参加したのですが、ここが不明瞭だったので提出したレポートでも言及しました。そこががつっとマッチすると有意義ですね。
ビジネススクール公開講座、少し落ち着いたらみてみます…。今度いろいろ教えてください。

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