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2006-09-24

黒い神社とピンクの空

素晴らしい秋晴れ。玄関を一歩出ると、真っ青な空に吸い込まれそうになる。緑がさわさわとゆれて、日の光にきらきら輝いている。あぁ、なんてこの世は美しいんだろうと思う。そうして今日の小旅行は始まった。

中学時代の友だちと電車に乗って千葉県の香取神宮に行く。なぜ香取神宮なのかといえば、それは剣道発祥の地であるからであって、じゃあなぜ剣道発祥の地に行くのかといえば、そこにたいした理由はない。あるっちゃあるけど、ないっちゃない。とりあえずそういうきっかけがあって行ってみただけだ。

成田から1時間に1本ペースで走っている4両編成の電車に乗って、30分ほど行ったところの香取駅で下車。線路はもちろん単線で、駅にはもちろん屋根などない。降りたホームから単線をまたぐ吹きっさらしの階段をわたり、もう一方のホームへ。「駅構内」らしき開放的な公衆便所みたいな入れ物に踏み入ると、「使用済みの切符はこちらへ」と書かれたポストみたいなのが設置されている。使用済みなのか、もう、この切符。なんか、まだ使用済んでない感。

入ってから出るまで3歩ほどで済む無人駅の構内を抜けると、そこから地図をみて、いざ香取神宮へ。距離は30分くらいと書いてあるけど、実際に歩くと(ゆっくり歩いたのだけど)片道1時間くらい。お天気の日には実に気持ちよい散歩道。牧歌的な田園風景が続き、途中に古墳公園とかがあって、そこへの寄り道も楽しい。利根川を望める素晴らしい小山だ。

そしてまたずっとのんびりとした道を歩いていく。ほとんど車も人もない。のんびりのんびり、おしゃべりしながら歩いていく。この道中の風景を愉しみ、時間を愉しむだけでも、来てよかったと思える。

が、香取神宮に着いて、本殿が目に入ったときの「えっ」という驚き、大木の圧倒的な生命力には、来てよかった以上の想像をはるかに超えた感動を味わえる。本当に素晴らしい。人ごみのない中で存分に独り占めしてみられるこの荘厳な建築と自然の力には本当に圧倒されるし、魅了されてしまう。

さらに帰り道、一本電車を乗り遅れたので、次の電車まで40分ほど待たなくてはならなくて、駅への道をそれて寄り道を始めたところ、行く先に土手がみえた。あ、利根川だ!と近づいていって緑の中をかけあがると、一気に視界に利根川がででーんと広がる。はるか向こうの対岸には、でっかいビルなんて一つもなくて、民家がちらほら見えるだけ。

ちょうど夕日がおちていくときで、太陽の沈みゆく様をずーっとずーっと川岸の強い風に吹かれながら見届けていた。川が大海原のように広がっていて、それよりもさらに空は広くて果てしなくて、そしてどんどん表情を変えていった。

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なんというのか、こういうのは大切だ。何かちょっとしたきっかけを大切に、名もないようなところへ足を運んでみる(といっては香取神宮に失礼だが)。何かちょっとしたきっかけに自分で息吹を吹き込むことが大切なんだ。

(撮影:友だち)

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