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2005-06-25

妹の開花予報

妹から最近転職した先の仕事のことで相談の電話を受けた。最初のうちは全く関係ない話をしてきたのだけど、結局は相談がしたかったみたいだ。仕事には充実感を感じているようだし職場環境も良さそうなのだけど、悩みの素になっている事柄は結構な重量感を持っていた。

彼女は短大卒業後ずっと派遣社員を繰り返してきたこともあって、これまでの経験が少し偏っており、ビジネスの基本となるところが未習得な感がある。私もまだまだそれを習得中の身の上、実際その存在に気づいて問題意識を具体的にもったのも彼女と同じくらいの年の頃だったと思うが、彼女も姉同様に気づきの時を迎えているようだった。

しかしそれは結構な痛みを伴うものだ。周囲には当たり前にできていることが自分にはできない、そういう現実をまざまざと見せつけられる。それも、その会社、その業界独特の業務知識とかそこに入ってから身につけるほかないようなものではなくて、ビジネスの基本となるスキルみたいなものが著しく周囲に足りていないことに気づかされる毎日。物事を考える力とか、情報を整理する力とか、答えを導き出す力とか、自分の考えを他者に伝える力とか。

自分はこれまで数年にわたって仕事をしてきたのだし、新しい職場でもそれなりにやっていけると思っていたのに、なんだかてんで役立たずだ、という現実。その屈辱的な現実をまず受け入れないことには何も始まらない。私もそれでは心身ともそれなりの苦労をしたけど、そのおかげで以来自分を買いかぶるなんてことは無意識にもしなくなったし、今は財産だと思っている。

だから彼女もこの機会にそれをしっかり受け止められればいいなと思う。それに気づき、それを受け止め、それを身につけだすにはちょうど良い年頃だと思う。私基準で考えては一般に比して遅すぎるのかもしれないけど……。

でもこの年齢を通り越すと、相当に素敵な上司にでも巡りあわない限り、自分を指導してくれることはなくなる。それがビジネスの基本であればあるほど。誰も注意してくれないし、誰かに言われても自分自身が素直にそれを受け止めきれなくなってしまう。逆に今ここでその現実をしっかりと受け止められれば、この先も人からの言葉を真摯に受け止められる人としてのしなやかさを継続的に育んでいけると私は思う。だから、今無用なプライドに振り回されることなく、絶好のチャンスを十二分に活かしてほしい。

それは、仕事場面だけじゃなく、人生のあらゆる面で大きな変化をもたらすと思う。世の中のいろんなことに心豊かに関われるようになるし、人生はぐっと味わい深くなる。彼女がこれまで「面白い」「感動した」「考えさせられた」の一言で濁してきてしまったものを、もっとしっかり味わって生きていけると思う。

いろんな話をした後、彼女は私が薦めた本を読んで感想文を書いてみようと思う、その感想文を送るから読んでほしいと言った。具体的な対策を考えて行動を起こそうとする彼女の言葉に、あぁこれからが楽しみだなぁと思った。彼女の人生は、これからどんどん色鮮やかになっていくだろうと嬉しくなった。

頑張れ。お姉ちゃんだって29歳にもなって今尚(時々)ズビズビ涙を流しながら頑張っているのだ。会社の人たちだって、きっとみんなそうに違いないよ。よ?

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